ドでかいのに愛称「ミニガン」ってなぜ? シュワちゃんもぶっ放すガトリング銃 実は全ッ然ミニじゃない!
実は総重量は100kg超え かなり重い!
「ミニガン」開発の経緯は1960年代にさかのぼります。当時アメリカが軍事介入を始めていたベトナムで使うことが想定されていました。
同地では、低空を低速で飛行するヘリコプターなどが、地上から待ち伏せなどで狙い撃ちされることがありました。そこで、機体に搭載された機関銃で機銃掃射を行う必要があるのですが、ジャングルで視界が悪く脅威の視認が困難なため、広範囲かつ必要以上に弾丸を撃ち込みがちでした。
すると、当初使われていたM1919機関銃などでは銃身がすぐに加熱してしまいました。そうした問題を解決するために、ヘリコプターや輸送機に搭載されるようになったのが、1963年から生産を開始したM134「ミニガン」だったのです。
その後、M134「ミニガン」は航空機搭載型のほか、車両用、艦艇用、特殊部隊仕様など様々なタイプが登場し、2024年現在まで使用されている機関銃となっています。
ちなみに、その重量は通常モデルで39kg、軽量モデル19kgです。軽量モデルならばどうにか腰だめで撃てそうですが、この数値は本体重量だけであり、実際は弾薬や発電装置の重りなども追加されるため、100kgは超えるといわれています。サイボーグでもない限り、創作物のように気軽に持ち歩いて撃つことは困難です。
実は、本当に歩兵が持ち運んで、腰だめや伏せ撃ちができるようなガトリングガンを作ろうと、XM214「マイクロガン」の開発が試みられたときもありました。しかし、そこまで重さが軽減できなかったのと、反動が強すぎるという理由で中止となりました。
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Writer: 斎藤雅道(ライター/編集者)
ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。
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