神戸空港閉鎖で話題「車輪出し忘れて胴体着陸」防げないの? 対策法は「外からの目」!

「脚の出し忘れ」が指摘されることもある飛行機の胴体着陸事故。こういったことを回避すべく取り組みが行われています。世界の先進事例はどのようなものなのでしょうか。

「外野から当該機の脚を見る」結構有効?

 一般的に航空機は管制塔がある空港では、管制塔からの許可がないと着陸できません。

 そうしたなかで、航空先進国と呼ばれている国の管制塔では、滑走路に他の機体がない事など着陸に問題がないことを確認し、着陸態勢に入った航空機に対して「Check gear down(脚出し確認)」と呼びかけを行います。

 これに対してパイロットが「Three Green(緑3つ)」と応えた場合にのみ管制官が「Cleared to Land(着陸を許可する)」と発信する手順です。

 この方式は、筆者の知る限りでは海外では常に行われている国もあり、日本国内でも米軍基地などで聞いた事があります。交信手順がひとつ増えますが、脚の出し忘れ対策には有効な管制方式と言えるでしょう。

 さて、その“スリーグリーン”とは一体なんのことでしょう。これは航空機のほとんどが地上では三輪車のように三脚構造である事に由来します。

 航空機には通常、前脚がひとつ、主脚がふたつあります。これらの状態を表示する3つの表示灯がコックピットの計器盤に備えつけられているのです。前脚が降りてロックされた状態だと3灯のなかの上の表示灯が点灯。主脚がふたつとも降りてロックされた状態だと下のふたつが点灯します。

 全ての脚が出ていてロックされた状態だと緑のランプが3つ点灯するというわけです。

 ちなみに大きな飛行機になるとそれ以上の数をコールされるケースもあります。たとえばマクダネル・ダグラスのMD-11は脚が4か所に、軍用輸送機C-17「 グローブマスターIII」では脚が5か所にあります。そのような機体は表示灯が4つないし5つになります。それぞれの表示灯が各脚の状態をパイロットに知らせる事が出来るという仕組みです。

 本題に戻りますが、着陸態勢に入った航空機の脚の状態を管制塔から聞かれることで、パイロットは表示灯の点滅を確認する機会が与えられます。管制塔側は脚が出てロックされた状態の航空機にのみ着陸許可を発出することになります。これは効果的な脚出し忘れ防止対策であると筆者は考えています。

【了】

【写真】パイロットは「脚出し」をどう確認? ひと目でわかるツール

Writer:

各国の航空行政と航空産業を調査するフリーのアナリスト。

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