「なにこの超ポップなブース!」建設の展示会で異彩放ちまくり!! 展示物もスゴイ 実は「仮設トイレの会社です♪」

最新の仮設トイレ事情を実見!

 仮設トイレ業界のイメージ改善を狙うのであれば、その製品のトイレも従来品とは異なるものなのでしょう。会場で展示された日野興業の最新仮設トイレを見せてもらいました。

 会場に展示されていた車載トイレ「のせるくんW」は、軽トラックの荷台に載せることができるトイレです。特徴は、従来の個室型トイレを連結することで内部スペースを倍増させ、室内に洋式便器と手洗い場(オプション)を装備している点です。なお、このような構造ゆえに、名称にはダブルの意味を示す「W」が入っています。

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「CSPI-EXPO2024」の日野興業株式会社のブース。社名がポップなアルファベット表記になっていた(布留川 司撮影)。

 水道設備が接続できない移動式トイレですが、貯蔵タンクとハンドレバー式ポンプによって便器の簡易水洗を実現しており、使用後の洗浄を簡単確実に行えます。

 汚物は便器を通して汚物タンクに入りますが、その匂いが逆流しないようにするのが便器下部に設けられた「フラッパー」と呼ばれる開閉板です。フラッパーは重量で開閉する仕組みになっており、汚物や洗浄水が便器下部に貯まると下方向へと開いて、それらを貯蔵タンクに落とし、速やかに閉まります。常設のトイレと違って、汚物処理に下水道や大量の水を使うことができないため、このような特殊な装置が必要となってくるのです。

 このような新しい仮設トイレを開発することで、窓口になる営業や社内の考え方にも変化がみられるようになったと、前出の谷本部長は話してくれました。

「最近では、我々の方から『こういう良いトイレをご用意できますよ』といった提案型営業も行っています。業界の流行を作るわけじゃないんですけど、我々はリーディングカンパニーとして、新しいものを世に出していくというスタイルで今後もやっていきたいと思っています」

 日野興業が作ろうとしている仮設トイレの新たなイメージ。業界全体がこのような流れになり、その動きが続けば、今後より進化した快適な仮設トイレが生まれるのは間違いなさそうです。

【了】

【ひと昔前とは違うから】これが軽トラで移設OKな最新の仮設トイレです(写真)

Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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