次世代戦闘機の「超スゴイお供」大型無人機ついに公開 肝心の戦闘機どうすんの? 透ける独仏の苦しい思惑
エアバスがF-16戦闘機並みの大型無人機「ウイングマン」を披露。有人戦闘機の意に沿って行動し、空の戦い方を一変させるかもしれません。ただ、肝心の次世代戦闘機の開発が遅れており、独仏の苦しい思惑も見えてきます。
戦闘機を行動をともにする“超スゴイお供”
ドイツで2024年6月5日から9日まで開催されたベルリン国際航空宇宙ショー(ILA)にて、エアバスは無人航空機のコンセプト「ウイングマン」を発表しました。
ウイングマンは有人航空機と行動を共にすることを前提とした無人航空機で、有人機の前方に展開して偵察や攻撃を行います。なかでも戦闘機と行動を共にする機会が多くなりそうなことから、最近では「CCA」(Collaborate Combat Aircraft)と呼ばれる機会が増えています。
ILAで公開されたコンセプトモデルは有人戦闘機のF-16に匹敵する大型機で、高速飛行に適したクリップドデルタ翼とラムダ翼の特徴を兼ね備えた主翼と、ステルス性能を高める上で有利な無尾翼機であることなどから、超音速飛行性能とステルス性能を兼ね備えた無人航空機なのではないかと目されています。
■「第六世代」戦闘機には必須の“お供”に?
第二次世界大戦の終結後、戦闘機はジェットエンジンを動力とする亜音速機の第一世代、レーダーを搭載し、第一世代機と同じくジェットエンジンを動力とする超音速機の第二世代、第二世代に多用途性を加えた第三世代、その多用途性をさらに高め、速度や運動性能なども追及した第四世代、それら性能をさらに高めた上で、レーダーに映りにくい「ステルス性能」を兼ね備えた第五世代機へと進化してきました。
日本を含めた一部の先進諸国は第五世代のさらに先を行く、第六世代戦闘機の開発に取り組んでいます。第六世代戦闘機の定義はまだ明確になっていないのですが、CCAを戦闘システムに組み込むことが第六代戦闘機の必須要綱だと考えている国は多く、エアバスのウイングマンコンセプトも、こうした流れの中から生まれたものです。
エアバスがドイツ企業のように読み取れてしまう記載があります。