北海道から「動くホテル」で一気に関東! 「さんふらわあ さっぽろ」乗ってみた 名物船長がいる!?

名物船長によるアナウンスとは

 5階には「コンフォート」「ツーリスト」もあります。「コンフォート」は寝台ごとにロールカーテンで仕切れる睡眠設備です。階段部分に荷物置き場があり、寝台内にテレビとハンガー、スリッパも付属します。料金は1万2500~2万5000円です。

「ツーリスト」はカーペット敷きの大部屋で、部屋にはテレビ、折りたたみ式のマットレスと枕、布団、個別コンセントが備わります。料金は9500~2万1000円です。

 これとは別に貨物の契約業者であるドライバー向けのエリアとして、寝台、レストラン、浴場、娯楽室もあります。寝台は扉付き個室となっており、テレビや机も備わる機能的空間です。

 大洗港行き「さんふらわあ さっぽろ」は、苫小牧西港を18時45分に出発し、19時間15分かけて大洗港へ。到着は14時でした。大洗港行きは早着することも多いようです。なお苫小牧行きは港の関係で、所要時間は17時間45分と短いです。

 レストランは出港前の18時より営業しています。バイキング形式で和洋中の豊富なメニューで、料金は2300円(朝食と2食セット券は3200円)。ドリンクバーも付きます。姉妹船とは全くメニューが違い、乗り比べるのも楽しそうです。

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吉田船長。案内所にいらっしゃるところを特別に撮影(2024年6月、安藤昌季撮影)。

 船の乗り心地は抜群です。船長による船内放送では「お客様の行いがよく、悪天候が避けていった」とのこと。お名前を吉田さんといいますが、名物船長であり、「船長ラジオ」を放送したり、手作りの観光案内を張り出したりと、サービス精神あふれるおもてなしをしていました。

「さんふらわあ」の船旅は快適で楽しく、あっという間の19時間でした。

【了】

【写真】最上級設備「スイート」 ほか船内の様子

Writer: 安藤昌季(乗りものライター)

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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