日本最長の「無料で通れる橋」が美しすぎる! 気づけばあちこち地続き「離島架橋」は島をどう変えた?
陸続きに残る「島ルール」
これまで見てきたように、沖縄離島への架橋は「いつでも行き来できる」という利便性を生み、観光客の気軽な往来が可能となり、島にも大きな経済的メリットを生み出しました。さらに離島架橋はこれら観光面だけでなく、買い物の利便性、農産物の効率的で自在なタイミングでの出荷、また離島での医療格差の削減や救急医療体制の充足など、離島での日常生活での質の向上にも大きく貢献しています。
ただその一方で、一部の島には独自の“島ルール”がいまだに残り、観光業者による公有地の占拠、ビーチ利用者からの不当な料金徴収など、グレーな商売が続いているところもあります。このあたりは行政による監視、適正な取締りが行われるべきでしょう。
他方、架橋されていない竹富島、伊江島、伊是名島など、その不便さが逆に魅力となり、コアな観光客の支持を集めている島もあります。これらの島には現在、具体的な架橋計画はありませんが、その実現にあたっては、環境への負荷なども考え、慎重な判断が求められることになるはずです。
【了】
Writer: 植村祐介(ライター&プランナー)
1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。
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