新たな「日の丸飛行艇」は無人機に? 世界最大航空ショーで“2機種”登場へ US-2はどうなったの?

2024年7月22日から26日まで、ロンドンの郊外で「ファンボロー・エアショー」が開催されます。日本勢の参加企業は少ないですが、その中で、脚光を浴びるかもしれないのが2種の無人飛行艇です。

苦戦も未だ注目集める日本製大型飛行艇

 US-2の輸出が進まないのは、その価格の高さや、欧米企業に比べると弱い官民一体のサポート体制、インドが求める大幅な技術移転に日本が応じきれないことなど複合的なものですが、高性能であるが故に複雑であることが、価格競争や技術移転などを難しくしています。

 インドは一向に交渉に進まないUS-2の導入に興味を失っていると見られており、インドのオンライン新聞「The Print」は2019年12月にインド海軍高官の話として「US-2売買契約の締結可能性は限りなく低い」と報じています。

 輸出など目指す、US-2の後継機として有人飛行艇を作ればいいのでは声も聞こえてきそうですが、終わりの見えない円安と部材高に加えて、部品を供給するサプライヤーの相次ぐ撤退、さらには少子化により乗員の確保も困難になることなどから、US-2の後継機として新有人飛行艇が開発・製造される可能性はますます低くなっています。

 とは言え、新明和工業、さらに言えば日本の持つ飛行艇技術にはアメリカも高い関心を示しています。また、国土の四方を海で囲まれた日本にしかない飛行艇運用ノウハウや、日本ならではの運用アイデアなどを、このまま失ってしまうのは得策とは言えません。

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かつて海上自衛隊が運用していたUS-1(画像:新明和工業)。

 無人飛行艇の開発はまだ緒に付いたばかりですし、どのような形で実用化できるのかも未知数ですが、日本の持つ技術やノウハウ、アイデアなどを活用していくための、一つの方法なのではないかと思います。

【了】

【これが「世界の注目を浴びる」日本の無人飛行艇2機種です(画像)】

Writer:

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

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