「韓国イージス艦」なぜ武装テンコ盛り!? 海自「あたご」「まや」とは似て非なるワケ 実は「ならでは」の事情も

2024年末に4隻目のイージス駆逐艦が就役予定の韓国海軍。同国のイージス艦は一見すると日米の同種の艦とよく似ているものの、極めて重武装なのが特徴です。ただ、そうなったのには「大人の事情」があったようです。

至るところに独自装備がチラホラ

 世宗大王級がモデルにしたのは、アーレイ・バーク級のなかでも後期型といえる「フライトIIA」ですが、このクラスはVLSが96セルです。前出した日本のあたご型護衛艦も、同じくVLSは96セルです。

 一方、世宗大王級は前出のようにVLSだけで128セルもあります。なぜ、日米のイージス艦よりもVLSの数が多いのかというと、アメリカのロッキード・マーティン製Mk.41と、韓国が独自開発したK-VLS-I、両者を備えているからです。

 Mk.41は船体前部に48セル、後部に32セル搭載しており、艦対空ミサイルとして「スタンダード」SM-2MRブロックIIIAを搭載します。一方、K-VLS-Iには国産兵器が搭載できるようになっており、艦対地巡航ミサイル「海星2」や対潜ミサイル「赤鮫」などの発射に用いられます。

 ただK-VLSは国産ミサイル発射用に開発されたため、Mk.41に搭載するアメリカ製兵器を運用する能力は持っておらず、とうぜん「スタンダード」SM-2の発射機能もありません。つまり、両者は全く互換性がないため、弾道ミサイル防衛を含む広域防空艦として運用するためにはアメリカ製Mk.41は外すことができず、対地・対潜能力を確保するためにはK-VLSも必須という状況で、これだけ多くのVLSを搭載しているといえるでしょう。

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韓国海軍のイージス駆逐艦「世宗大王」。2本ある煙突のあいだに斜めに搭載されているのが国産の艦対艦ミサイル(画像:韓国海軍)。

 なお、韓国の独自装備は対地・対潜ミサイルだけではありません。対艦ミサイル発射筒に搭載されるのは、国産の亜音速SSM「海星」。これは、韓国の水上艦艇における対艦兵器の主力であり、射程は180km程度とされています。

 また近接防空システム、いわゆるCIWSは日米の艦艇で見られる口径20mmのバルカン・ファランクスではなく、オランダのシグナール(現・タレス)が開発した口径30mmの「ゴールキーパー」です。ヘリコプター格納庫は左右両舷にあり、「スーパーリンクス」2機を運用できます。

【そっくり?】よく見ると違う 日米韓3か国のイージス艦が並走 比べてみる(写真)

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