愛車の価値が急落!? ハーレーダビッドソン日本法人の「販売店いじめ」仲間内でも影響に天地の差が…なぜ?
ハーレー未使用中古車が市場にあふれた弊害
実際に中古車サイトを確認したところ、2024年8月現在、2022~2024年型の現行モデルで走行距離が1~1000kmのハーレーの中古車価格は、メーカー小売希望価格より50~100万円ほど安く販売されています。販売台数は2024年型の低走行距離車だけで350台以上。しかも、正規ディーラーで販売されている車両がかなりの割合を占めています。
走行距離100km以内の当年式の車両は、「未使用中古車」と呼ばれるものがほとんどで、ナンバーを1度取得していることから法的には中古車になりますが、実質的な新車といって差し支えありません。
このような話をすると、「憧れのハーレーが安く買えるのだから結構なことじゃないか」と考えるかもしれません。確かに、これからハーレーを買おうと思っている人には、新車同様の車両がお値打ち価格で買えるわけですから、見方によっては今がチャンスといえるでしょう。
しかし、問題はHDJが無茶な拡販路線に入る前、2021~2022年頃に新車を購入したユーザーです。これまでハーレーはそのブランド価値に支えられ、値落ちの少ないバイクとして定評がありました。そうしたこともあって新車購入時の値引きが少なく、彼らの多くは希望小売価格とほとんど変わらない金額で新車を購入しています。
しかし、未使用中古車が格安で売られている以上、一般の中古車の再販価格はさらに安くならざるを得ず、その影響は当然ながら買い取りや下取り金額にも大きく作用します。
その結果、現ユーザーが今の愛車を手放して他のバイクに乗り換えようとしても、条件が合わずに買い替えを断念せざるを得ない状況に陥るのです。これはブランドを信頼して購入したファンへの裏切り以外の何ものでもありません。
1度痛い目を見たユーザーが、再びハーレーの新車を買う可能性は低いでしょう。
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