驚異の外形「世界一長~い飛行機」実現? 「でもあんまりモノ積めません」…なのになぜそんなにデカいのか

アメリカで「世界最長の飛行機」の開発構想が進行中です。しかしこの機体は、その長さ以外にもユニークな仕様を持ちます。なぜこのような設計になったのでしょうか。

全長108m!

 米国のスタートアップ企業ラディアが、超大型4発ジェット輸送機「ウィンドランナー」の開発を構想中です。この機はラディア自身も「世界最長」とうたっており、全長108m、横幅80mという大きさ。横幅は「世界最大の旅客機」とされるエアバスA380 とほぼ同じながら、全長はA380 より35mも長いです。

 ただ、既存の民間機の設計からすると明らかにアンバランスな形状の機体です。なぜこのような設計が採用されているのでしょうか。

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拡大画像

「ウィンドランナー」(画像:ラディア)。

「ウィンドランナー」のユニークな設計は、「アンバランスで巨大」なだけにとどまりません。

 イメージ画像に描かれた、機首の設計も異様さを醸し出します。機体前方が小さく膨らんでいるのです。よく知られているところでは、「ジャンボ機」ことボーイング747が、2階席部分「アッパーデッキ」に客室・操縦席を備えているのが特徴で、こちらは大きなコブのようになっていました。

 しかし、「ウィンドランナー」は操縦席と見られる部分だけがポコっと膨らんだスタイルに。機首の丸みも合わせるとどちらかというと、1960年代にダグラスDC-4を改造してつくられた英国のATL98カーベアエアフェリー輸送機を連想させもします。

 また、このような超大型輸送機は、大きくて重たい荷物を搭載できるということを特長としていることが一般的ですが、「ウィンドランナー」はその意味でも他モデルとは全く異なる特長を有しています。

「ウィンドランナー」の貨物積載量は72.5t。量産化された輸送機のなかで「世界最大」とされているアントノフAn-124「ルスラン」より遥かに長いにも関わらず、そのペイロード(積載可能な重量)が、An-124の半分程度しかないのです。

【画像】デカいし形ヘン! これが「世界最長の飛行機」全貌です

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