「世界一寝やすい空港」→だったら野宿余裕!? 世界最高峰の乗り継ぎ空港で一夜を過ごしてみた結果
一般エリアで寝られそうな場所は?
しかし、午前3時30分ごろ、保安官がやってきて、このエリアで寝ている人を起こし、パスポートと搭乗券を確認しました。もしここで出発便の搭乗券を持っていない場合は、このエリアから追い出されるというわけです。
そのタイミングにあわせて一般エリアに出てみました。一般エリアはところどころ、絨毯が敷かれている場所があり、そこで多くの方が雑魚寝しています。この時間だと、新たにこのエリアで睡眠スペースを確保することは難しそうです。
チャンギ国際空港には4つの旅客ターミナルのほか、空港内の商業施設「ジュエル(JEWEL)」が存在します。旅客ターミナルは各所に寝やすそうな場所が用意されていますが、このような状況だったため、いったん「ジュエル」に向かいました。しかし、この時間に空いている店舗はカフェのみで、そこで時間を潰すしかなさそうです。
ターミナル内の飲食店のなかには、深夜でも空いているところがあります。たとえば第1ターミナルの「バーガーキング」です。ここは、物価の高いシンガポールでも日本円にして1000円以内で朝食を食べながら時間を潰すことができます。
なお、第1ターミナルにおける他の飲食店の24時間営業店舗に関しては、10シンガポールドル(約1110円)を大きく超えてくるので、寝ずに安く朝まで過ごすなら「バーガーキング」のようなファストフードが選択肢になります。
このほか、同空港の第3ターミナルの制限エリアには、無料で見られる24時間営業の映画館があるほか、第1ターミナルの最上階にはジャグジー付きのプールも設置されています。この空港は「世界一寝やすい空港」とされるだけではなく、「世界一長く過ごせる空港」ともいえるのかもしれません。
【了】
Writer: 松 稔生(航空ライター)
国内航空会社を中心に取材を続け、国内・海外を奔走する日々を送る。ゆとり世代。
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