創設以来の大改編!? 海上自衛隊「70年の歴史ある大部隊」が次々消滅! 佐世保&呉の地方隊にもメス
2024年8月30日、防衛省の2025(令和7)年度概算要求が公開されました。注目は海上自衛隊の抜本的な組織改編。自衛隊発足とともに立ち上がった歴史ある部隊まで解体される模様です。
さらば護衛艦隊、初めまして水上艦隊
海上自衛隊は2025年度中に護衛艦や掃海艦などの水上艦艇部隊を一元的に指揮監督する体制を整備するため「水上艦隊(仮称)」を新編します。水上艦隊の下には「水上戦群」や「水陸両用戦機雷戦群」、「哨戒防備群」を置く予定です。あわせて、情報に関する部隊を集約した「情報作戦集団(仮称)」も新編されます。これに伴い長きにわたって親しまれてきた護衛艦隊、護衛隊群、掃海隊群といった部隊名は消えることになります。
2024年8月現在、海自は自衛艦隊の隷下に艦艇部隊として護衛艦隊、潜水艦隊、掃海隊群、開発隊群、海洋業務・対潜支援群を置いています。
護衛艦が集中的に置かれ、フォースプロバイダとして平時の艦艇整備や乗組員の訓練を担うのが護衛艦隊です。現時点では、いずも型に代表されるDDH(ヘリコプター搭載護衛艦)やイージス艦として知られるDDG(ミサイル護衛艦)などが所属する第1から第4までの4個護衛隊群と、その下に置かれた第1から第8までの8個護衛隊。また、護衛艦隊司令部が直轄し「もがみ」型FFMや「あぶくま」型DEなどが所属する第11から第15までの5個護衛隊(いわゆる二桁護衛隊)、そして第1海上補給隊や第1海上訓練支援隊、海上訓練指導隊群により編成されています。
掃海隊群は第1から第3までの3個掃海隊と、おおすみ型輸送艦が所属する第1輸送隊、水陸両用戦・機雷戦戦術支援隊で構成。これらに加えて呉、佐世保、舞鶴、大湊の各地方総監部には各々の総監部直轄となる掃海隊やミサイル艇隊が置かれています。
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