創設以来の大改編!? 海上自衛隊「70年の歴史ある大部隊」が次々消滅! 佐世保&呉の地方隊にもメス

自衛隊発足とともにできた歴史ある部隊が消滅

 護衛艦隊は1961(昭和36)年9月1日に創設されており、すでに60年以上の歴史があります。なお、隷下の第1および第2護衛隊群はそれより前、自衛隊発足と同じ1954(昭和29)年7月1日に創設されており、今年でちょうど70年の節目の年を迎えています。

 掃海隊群も護衛隊群より歴史は長く、その創設は自衛隊発足直後の1954(昭和29)年10月1日(当時は第1掃海隊群)で、やはり今年で70年を迎えます。

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陸奥湾で機雷戦訓練を行う掃海隊群所属の各艦艇(画像:海上自衛隊)。

 ここまで歴史ある部隊名が軒並み消滅するのは、関係者にとってはかなり寂しいことでしょう。ひょっとしたら、元自衛官をはじめとしたOBらの抵抗があったかもしれません。それでも、組織を抜本的に見直したのは、将来を見据えるとそうせざるを得なかった、いうなれば改善の余地があったからだと推察できます。

 今後は、いずも型護衛艦へのF-35B搭載による事実上の空母化、そしてミサイル防衛の要となるイージス・システム搭載艦の導入などが控えています。新時代の海上自衛隊へと生まれ変わるためには、今回の組織改編は避けて通れないものだったと筆者(深水千翔:海事ライター)は捉えています。

【了】

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Writer: 深水千翔(海事ライター)

1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

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