「ここは私道、ですが有料です」走れば納得の絶景!? いろいろ特殊な関東「私設有料道路」の“使いみち”

全国に数ある有料道路のなかでも、私企業が「私道」として建設し、運営しているもの存在します。料金体系などをはじめ特殊な点も多々あるものの、その対価として絶景のドライブを楽しめる道路も少なくありません。

私設有料道路の「銀座」的エリアといえば!

 私設の有料道路だらけ、というエリアもあります。

熱海ビーチライン(静岡県熱海市)

 伊豆半島の東岸に沿って走る国道135号で神奈川県湯河原町を過ぎ、静岡県熱海市に入ってすぐのところにある門川交差点で左に分岐し、熱海市街を目指す約6kmの有料道路が「熱海ビーチライン」です。ルートは国道135号よりもさらに海沿いをとるため、車窓には相模湾の絶景が広がり、晴れた日かつクルマが少ないときの心地よさは特筆ものです。

 ただ、門川交差点手前の標識では左方向を「熱海・伊東・下田 近道」とひときわ強調して表示していますが、「有料道路」の文字がかなり小さく、また標識の色も一般道のような青基調であることから、有料道路と気付かずに進入するクルマも少なくありません。

 通行料金は500円(軽/普通乗用車)です。割引率の大きな回数券も販売され、「100回券」は60回分の料金(3万円)で設定されています。また会員登録が必要な簡易型のETC「ETCX」による通行でも、利用100回あたり最大40回の無料走行が可能な「ビーチラインX割引」を導入しています。

湯河原パークウェイ(神奈川県湯河原町)

 しっとりとした高級温泉旅館が建ち並ぶ奥湯河原から静岡県道20号に接する湯河原峠を結ぶ山岳ワインディングロードが「湯河原パークウェイ」です。

 この道路の特徴は、なんと言っても延々と続く急坂で、起点から終点までの平均勾配は約10%。道路線形は良く、道幅も十分ですが、パワーのないコンパクトカーに多人数乗車で上るのはかなり辛く、逆に下りはブレーキの過熱を防ぐためエンジンブレーキをきちんと使い速度を抑えつつ走る必要があります。

 通行料金は600円(軽/小型/普通車)です。

芦ノ湖スカイライン

 箱根の観光名所のひとつ、芦ノ湖の西岸をカルデラ外輪の稜線に沿って南北に走る道路が「芦ノ湖スカイライン」です。クルマの試乗にちょうどいい適度なカーブが続くこと、見晴らしのいい駐車エリアが各所にあることから、自動車メディアの撮影ポイントとして非常にメジャーです。

 また北へは箱根スカイライン・静岡県道401号を通って御殿場方面へ、西へは静岡県道337号を通って裾野方面へ、さらに南へは国道1号や、静岡県道20号を通って伊豆スカイライン方面に抜けることも可能で、箱根と伊豆のドライブコースを組み立てる上でなくてはならない存在です。

 区間は箱根峠から湖尻峠までの本線と、湖尻峠から芦ノ湖北端の湖尻水門までの湖尻線に分かれ、通行料金は本線が800円(軽自動車等、普通車)、湖尻線が100円(同)となっています。

※ ※ ※

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熱海ビーチラインは2021年に土砂災害で国道135号が通行止めとなった際、無料開放を行った。このときは全車ハザード点灯、30km/h以下で走行(乗りものニュース編集部撮影)。

 これらの道路は「私道」であることから、一般有料道路での「償還」、つまり通行料金で事業費をまかない、その後に無料開放する仕組みはとられていません。

 私道といっても不特定多数のクルマが利用できるため、法律上は道路交通法が適用される「みなし公道」とされ、速度取締りなどが行われる可能性もあります。交通ルールを守り、ドライブを楽しみましょう。

【了】

【こ、これはスゴイ…】「私道の有料道路」5路線の位置と“超絶景”(地図/写真)

Writer:

1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。

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