新東名「最後の区間」どこまでできた? 過去最大規模の「トンネル湧水」発生も…どんどん造ってます!

2027年度の全線開通を目指して、新東名高速の工事が進んでいます。

工事難航のトンネルで過去最大規模の湧水

 このうち、難航しているのが、途中の松田町と山北町をつなぐ長さ約2.8kmの高松トンネルです。

 このトンネルは、水に触れると崩壊・膨張する性質を持つ緑色凝灰岩が点在するなど脆弱な地山が出現。さらにトンネルの変形や切羽崩落を引き起こす断層破砕帯も確認されており、慎重に工事が進められています。

 2024年9月11日には、上り線の坑内で突発湧水が発生しました。湧水量は毎分2.5t程度で、これは高松トンネルの工事で過去最大規模といいます。その後、排水設備を強化するなどして掘削作業は再開されています。

 掘削は東側から行われており、10月末時点で下り線側が1600m、上り線側が1770mまで進んでいます。また、上り線側は西側からの掘進も始まりました。

 会議では沿線自治体から「(新東名は)様々な役割を担う重要な道路であり、大きな期待を寄せている」「新東名の開通に合わせて周辺のまちづくり等にも着手しており、引き続き着実に事業を推進していただきたい」といった期待の声が。

 また、「2027年度の開通を目指して一日も早い開通をお願いする」と、全線開通を待ち望む意見も出されました。

 NEXCO中日本は「全域において着実に工事を進めている」、高松トンネルについては「脆弱な地山の出現や湧水など、自然的要因のリスクが発生し、引き続き掘削が難航しているが、2027年度開通に向け、周辺環境に配慮し、安全かつ慎重に工事を進めている」としています。

【了】

【写真】これが新東名の工事現場とトンネル内湧水です

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