海自の「最新護衛艦」売って! いや“アタマだけ”売って! 政府が夢見た“輸出”に現実味 何がよかったのか?

日本の最新護衛艦の輸出、あるいは“頭頂部”だけ輸出に成功する可能性が高まっているようです。それぞれ何がメリットなのでしょうか。ただし“そのまま輸出”とならない可能性もあります。

ドイツの提案より優れる?いい勝負?キモは“対空戦性能”

 FFM-AAWの「AAW」はAnti Air Warfareすなわち「対空戦」を意味しており、船体の大型化によって生じた余裕を利用して、「セル」と呼ばれるミサイルの発射筒を兼ねた保管容器の数を、もがみ型の16セルから32セルに倍増させています。

 海上自衛隊はセル数が少ないもがみ型のVLS(垂直発発射装置)には、ミサイルの先端に魚雷を搭載した武器で、通常の魚雷に比べて遠距離に位置する潜水艦を攻撃できる「07式垂直発射魚雷投射ロケット」のみを搭載する見込みです。「スタンダード」などの中射程艦対空ミサイルを搭載する予定はありません。

 対してFFM-AAWはセル数の増加によって、「スタンダード」などを搭載する余地を生み出し、もがみ型よりも対空戦闘能力を高めている点が特長となっています。

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2024年退役したオーストラリア海軍の「アンザック」。MEKO 200型フリゲートの設計を採用(画像:オーストラリア国防省)。

 ドイツが提案したと見られるMEKO A-200型は南アフリカなどへの輸出に成功している実績などで日本をリードしていますが、その一方で対空戦闘能力ではFFM-AAWの方が優れていると筆者は思いますし、オーストラリアが新型水上戦闘艦に高い対空戦闘能力を求めるのであれば、良い勝負ができるのではないかと思います。

 なおFFM-AAWは、防衛省が12隻の建造を計画している新型護衛艦のベースにもなる予定で、いずれ日本国内でもよく見る護衛艦になるものと思われます。

【了】

【中身まる見え!?】これがインドが欲しがる「もがみのアタマの先っちょ」です(写真)

Writer:

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

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