オスプレイ配備検討 佐賀空港はどんな場所?

レンタカー1,000円キャンペーンも

 この空港は1998年の開港当時から赤字が続いており、収支は2010年度が1億8600万円、2011年度が2億200万円、2012年度が1億9700万円の赤字です。その赤字と、航空会社への補助などに支出した利用促進費を合わせると、2011年度までで総額およそ76億6000万円に上っています。

 佐賀空港は福岡、長崎、熊本といった九州の主要都市から高速道路などを使えばそう遠くない場所にあるため、佐賀を成田や関空、中部に続く国際空港に育てるアイディアもあります。しかし、実現性は不透明です。

 また現在、佐賀空港ではレンタカーの利用料金が最初の24時間まで1,000円から、という空港利用促進キャンペーンを行っています(2015年3月31日(火)までの期間限定、除外期間あり)。修学旅行に佐賀空港を利用すると自治体から補助金が出る制度もあります。

 努力を続けている佐賀空港ですが利便性の高い福岡空港、そして長崎空港に挟まれた立地。振興はなかなか簡単にいかないようです。

 ちなみに佐賀空港から20km少々の場所に、陸上自衛隊のヘリコプター部隊、九州補給処が置かれている目達原(めたばる)駐屯地があります。この意味でも、佐賀空港で垂直離着陸機「オスプレイ」を運用するのにはメリットが大きいと考えられているのかもしれません。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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