コミケ電車混雑で窓ガラス割れ? かつては混雑率300%越えも

2014年夏、同人誌即売会「コミケ」の開催で電車が混雑し、電車の窓ガラスが割れたのではとネットで話題になっています。しかし現在より混雑の激しかった昭和時代は、そう珍しくなかったといいます。

混雑率、瞬間最高365%

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今も昔も混雑の激しい総武線。

 2011(平成23)年度における東京圏で混雑率の高い上位5路線は、国土交通省のデータによると以下の通りです。

・総武緩行線(錦糸町→両国) 201%

・山手線(上野→御徒町) 200%

・東京メトロ東西線(木場→門前仲町) 199%

・埼京線(板橋→池袋) 198%

・横須賀線(新川崎→品川) 195%

 混雑率180%で「体が触れ合うが、新聞は読める」、200%で「体が触れ合い、相当な圧迫感がある。しかし週刊誌程度なら何とか読める」というのが目安です。

 しかし1963(昭和38)年は、当時の運輸省が『運輸白書』で発表したデータによると、次のような状況でした。

・総武線(平井→亀戸) 315%[最高365%]

・京浜東北線(上野→御徒町) 286%[最高330%]

・中央線快速(新宿→四ツ谷) 282%[最高328%]

・山手線(上野→御徒町) 270%[最高329%]

・常磐線(三河島→日暮里) 242%[最高276%]

 混雑率250%の目安が「電車が揺れるたびに、体が斜めになって身動きできない。手も動かせない」です。

 ちなみに1963年当時、通勤電車に冷房装置はありませんでした。

【了】

Writer:

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

1件のコメント

  1. コミケを東京に集中させるのは間違い。名古屋、大阪、札幌、福岡とか柔軟に拡大すべき。