京急 空港線の輸送力増強を検討 切り札「引き上げ線」とは

「引き上げ線」で輸送力がなぜ上がるのか

 しかし引き上げ線があると、次のようになります。

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到着した列車をすぐに引き上げ線へ移動させることで、速やかに次の列車を駅に到着させることができる。

列車「A」が終点の羽田空港国内線ターミナル駅の降車ホームに到着。

列車「A」は乗客が降りたら速やかに発車し、引き上げ線へ入る。

列車「A」の運転士と車掌が引き上げ線で入れ替わり、折り返し運転の準備をする。また空いた降車ホームに次の列車「B」が到着し、乗客を降ろす。

列車「A」が引き上げ線から発車ホームに入り、客を乗せる。空いた引き上げ線には、乗客を降ろした列車「B」が進入。空いた降車ホームには列車「C」が進入し、乗客を降ろす。

列車「A」が発車し、列車「B」は発車ホームへ、列車「C」は引き上げ線へ移動。列車「D」が降車ホームへ新たに到着する。

 つまり引き上げ線があると、折り返し運転の準備は引き上げ線で行うため、速やかにホームを空けて次の列車を迎え入れることができます。そのため列車の運転本数を増やすことが可能、というわけです。また列車の動きが流れ作業のようにシンプルになるため時間のロスが減る効果や、乗車ホームと降車ホームを分け乗降がスムーズになる、といった効果もあります。

 羽田空港へのアクセス強化については現在、このほかにもJR東日本の「羽田空港アクセス線」や京急と東急を結ぶ「蒲蒲線」など動きが活発化。特にJRの「羽田空港アクセス線」が開業すると勢力図が大きく変わる可能性があるため、京急がどうそれに対抗していくのか、注目されています。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道ライター、イラストレーター。「鉄道」や「旅」に関する執筆活動や絵本の制作を行っているほか、鉄道車両のデザインにも携わる。子供の頃からの旅鉄&撮り鉄で、日本国内の鉄道はJR・私鉄の全線に乗車済み。完乗駅はJRが稚内で、私鉄が間藤。メインは「鉄道」だが、基本的に「乗りもの」好き。

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コメント

3件のコメント

  1. >運転士と車掌が移動しなくてはならないこと、出発の準備が必要なこと 
     
    わけわからん。今まではネックとなるその作業を右線・左線で半数ずつ分担してきたけど改造後は全便「引き上げ線」1箇所のみでやらなきゃならなくなるんだろ? 制約条件が余計タイトになるようにしか聞こえないんだが何故それを改善と言えるんだろ

    • システムとしては品川駅と同様にしようということ。

      客扱いを終えた列車を引上線に移動させることで、空いたホームに後続列車が入線できるので列車本数を増加できる。(ホーム2編成と引上線1編成なら3編成処理できる駅になる)

      交替乗務員を引上線に待機させておけば移動時間も減少する。(次の列車が引上線に移動してくるまでに先着列車の乗務員が編成前後の移動をする)

      そういうことでしょう。

  2. 京急は高架化の際設計を間違えた。京急蒲田駅は北にずらして空港線と方向別で直通が可能な配線にすべきだった。この場合、隣の梅屋敷駅と間が短くなるので両者を統合する。反対に雑色駅との間は長くなるが、もともとこの区間には戦災で焼失した出村駅があった。これを復活させて横浜方面の羽田空港直通電車が方向転換せずに往来可能なよう、とどのつまり瀬戸大橋線や京葉線の西船橋のようなデルタ形式の配線をつくるべきであった。駅名は各々「蒲田梅屋敷」「蒲田出村」とすればよい。本線の空港に行かない快速特急は下りを蒲田梅屋敷、上りを蒲田出村に停車するよう振り分ければよい。