鉄道会社名 時代と共に薄く
加わっていく装飾語
1980年代、元国鉄・JRの赤字路線や建設途中の路線を地元が引き受ける形で、いくつもの第三セクター鉄道が設立されました(年は開業年ではなく会社設立、もしくは会社名が決定した年)。
【1981年・昭和56年】
三陸鉄道(岩手)、野岩鉄道(栃木・福島)
【1982年・昭和57年】
宮福鉄道(京都)
【1984年・昭和59年】
秋田内陸縦貫鉄道(秋田)、由利高原鉄道(秋田)、北越急行(新潟)、阿武隈急行(福島)、神岡鉄道(岐阜・富山)、樽見鉄道(岐阜)、北条鉄道(兵庫)、三木鉄道(兵庫)
【1985年・昭和60年】
明知鉄道(岐阜)、甘木鉄道(福岡)、南阿蘇鉄道(熊本)
【1986年・昭和61年】
会津鉄道(福島)、長良川鉄道(岐阜)、愛知環状鉄道(愛知)、天竜浜名湖鉄道(静岡)、智頭急行(兵庫・岡山・鳥取)、井原鉄道(岡山・広島)、土佐くろしお鉄道(高知)、伊勢鉄道(三重)
【1987年・昭和62年】
真岡鐵道(栃木・茨城)、のと鉄道(石川)、いすみ鉄道(千葉)、信楽高原鐵道(滋賀)、若桜鉄道(鳥取)、錦川鉄道(山口)、松浦鉄道(長崎・佐賀)
【1988年・昭和63年】
わたらせ渓谷鐵道(群馬・栃木)、阿佐海岸鉄道(徳島・高知)、高千穂鉄道(宮崎)、山形鉄道(山形)
【1989年・平成元年】
北海道ちほく高原鉄道(北海道)、北近畿タンゴ鉄道(京都・兵庫)、平成筑豊鉄道(福岡)、くま川鉄道(熊本)
次第にひらがなを用いたり、「高原」や「渓谷」といった耳あたりの良い装飾の言葉が多く入りだしたことが分かります。ちなみに「○○急行」は1923(大正12)年に小田原急行鉄道株式会社、現在の小田急電鉄が設立されるなど、鉄道の世界では保守的な命名法です。
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