鉄道会社名 時代と共に薄く
低密度化、観念化する名前
引き続き元国鉄やJR、私鉄の路線を引き継いで誕生した第三セクター鉄道の名称について、現代まで追いかけます。
【1995年・平成7年】
くりはら田園鉄道(宮城)
【1996年・平成8年】
しなの鉄道(長野)
【2001年・平成13年】
青い森鉄道(青森)、IGRいわて銀河鉄道(岩手)、万葉線(富山)
【2002年・平成14年】
肥薩おれんじ鉄道(熊本・鹿児島)、えちぜん鉄道(福井)
【2004年・平成16年】
富山ライトレール(富山)
【2008年・平成20年】
ひたちなか海浜鉄道(茨城)
【2012年・平成24年】
えちごトキめき鉄道(新潟)
【2013年・平成25年】
あいの風とやま鉄道(富山)、IRいしかわ鉄道(石川)
【2014年・平成26年】
四日市あすなろう鉄道(三重)
80年代末期と比較し、ひらがながさらに増えました。会社名を1981年の三陸鉄道から時系列で羅列してみると……。
文字の密度が次第に薄くなっていきます。また文字数が増えたほか、装飾の言葉が特に近年では観念的になっている傾向が見られます。
今回募集される北海道の第三セクター鉄道会社名は、2014年12月下旬に発表される予定です。そのチラシには沿線の名所として五稜郭(函館市)、トラピスト修道院(北斗市)、サラキ岬チューリップ公園(木古内町)が挙げられていました。はたしてどんな名前が選ばれるのでしょうか。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
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