錆びついた日本の大動脈 東海道線災害で回送列車開放も

台風18号の影響により発生した土砂崩れで、不通が続く東海道本線。「日本の大動脈」として多数の列車が日夜走っていたそのレールにいま、異変が起きています。また災害を受けJR東海では急遽、新幹線の回送列車を開放する措置を始めました。

ピカピカに光っていたレールが

 2014年10月6日(月)、台風18号の影響で東海道本線の由比~興津間(静岡市清水区)で土砂崩れが発生。20日(月)の仮復旧を目指し懸命の作業が行われていますが、列車の通れない状態が続いています。

 この東海道本線は通勤通学に使われる地域の足として、また静岡~甲府、東京~高松・出雲市を結ぶ特急のルートとして、そして東日本と西日本を結ぶ貨物列車の経路として、毎日多くの列車が走っていました。新幹線の存在で旅客の面では昔ほどではありませんが、物流ルートとしては現在も日本の大動脈です。

 災害発生から3日後の10月9日(木)、不通となっている東海道本線の由比~興津間を訪れたところ、そのレールは赤茶けていました。サビです。

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錆びた東海道本線のレール。奥には土砂が除かれたのちすぐ架線の復旧ができるよう、高所作業車が待機している。

 レールは錆びます。しかし列車が通ると車輪で磨かれてサビが落ちるため、車輪と接触する部分は灰色になります。また一般的に列車の通過本数が多いほどレールはよく磨かれるため、つやがあります。

 旅客列車と合わせて、深夜にも貨物列車が多数通過する「日本の大動脈」東海道本線。長年に渡って錆びる間もなく無数の列車が走り抜け、ピカピカに光っていたそのレールがいま、錆びています。

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