停電は正常 新幹線を地震から守る「3つの柱」

「地震国」とも呼ばれる日本ですが、新幹線はこれまでの50年間、地震によって1人の死傷者も出していません。どのような対策が行われているのでしょうか。

線路から離れたところに地震計を設置する意味

 2014年9月16日(火)の12時28分頃、関東地方で最大震度5弱の地震が発生。これにより東北・上越・長野・東海道の各新幹線が緊急停止し、運転見合わせになりました。しかし特に異常が認められなかったことから、10分から15分程度で運転を再開しています。

 日本で地震は切り離せない問題です。日本の高速鉄道「新幹線」は当然ながらその点を織り込んだシステムになっており、2004年の新潟県中越地震でも、2011年の東日本大震災でも脱線はしたものの、死傷者は1人も出していません。

 地震に対する新幹線の高い安全性は、「3つの柱」から実現しています。そのひとつが、「いち早く地震を検知し列車を停止させるシステム」です。地震発生時、列車のスピードが遅いほど被害を抑えられる可能性が高くなることから、少しでも早く地震を検知し、直ちにブレーキをかけるのが原則だからです。

 そのために新幹線では地震計を沿線のほか、遠く離れた場所にも多数設置しています。例えば東海道新幹線の場合、線路から離れた茨城県や伊豆半島先端付近、紀伊半島南部などにも地震計があります。

 仮に地震計が新幹線の沿線にしかないとして、そこから100km離れた場所で地震が発生したとしましょう。この場合、地震を検知できるのは発生した地震の波が100km進み、沿線の地震計へ到達した時です。しかしこれだと地震検知とほぼ同時に、新幹線も揺れに襲われることになります。

遠方に設置された地震計がいち早く揺れを検知し、その揺れが線路へ達する前に列車を停止させる(資料:JR東海)。

 ですが震源から30km離れた場所に地震計が、100km離れた場所に線路があったとします。この場合、地震波が30km進んだ地点で検知することが可能で、そこから地震波がさらに70km進んで線路へ到達するまで、まだ時間があります。つまり地震計が検知した段階で列車のブレーキを作動させれば、地震波が70km進むのに必要な時間だけ減速が可能、つまり列車の安全性を高めることが可能になります。そのため線路から離れた場所にも地震計を設置している、というわけです。

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