ハイテクの結晶「新幹線」に光る職人芸 山形新幹線
「新幹線」といえばハイテクの塊のように思うかもしれませんが、職人芸が光る部分もあります。そんな「技」を楽しめる動画をJR東日本が公開しました。
5色の塗料を駆使
日本が世界に誇る最新技術が詰め込まれた新幹線。その車両について実は結構、職人芸が活かされている部分があります。新幹線車両の複雑な先頭形状は職人が鉄板を叩いて造り出していることは、比較的有名かもしれません。
そんな新幹線に関する職人芸についてJR東日本が2014年10月20日、そのFacebookページで動画を公開しました。
https://www.facebook.com/video.php?v=744367818946066
公開されたのは新幹線総合車両センター(宮城県)で順次行われている、山形新幹線「つばさ」用E3系車両の塗色変更風景です。この「つばさ」用E3系には新幹線で初というグラデーション塗装が施されており、5色の塗料を使い分け、それを手作業で仕上げていく職人芸が64倍速の映像に凝縮されています。
この塗色変更は、山形県からの要望を受け2014年4月よりスタート。2016年度末までに、山形新幹線は全車両が新塗色になる予定です。
また動画にある黄色から赤色へ変わっていくグラデーションは、山形県の県花である「紅花」をモチーフにしたもの。また白い部分は蔵王の雪を、先頭部分の紫色は山形県の県鳥「おしどり」をモチーフにしています。このデザインは高級スポーツカー「フェラーリ」や秋田新幹線用E6系、北陸新幹線用E7/W7系、山手線用次期新型車両E235系などにも携わる山形県出身の工業デザイナー、奥山清行氏の作品です。
今回公開された動画について、奥山氏は「世界に誇る山形の自然が生んだ紅花、オシドリ、もってのほか、蔵王の文化をご一緒に発信して行きましょう」とコメントしています。「もってのほか」とは、生産量日本一を誇る山形県の食用菊です。ちなみに名前の由来について、山形県農林水産部6次産業推進課では「天皇の御紋である菊の花を食べるとはもってのほか」「もってのほかおいしい」といったところから転化したのでは、としています。
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