北海道新幹線で冬期検証を実施 理由は本州と異なる雪

2016年春の北海道新幹線開業に向けて、冬期でもその性能を発揮できるか検証が行われています。新幹線はすでに東北や上越など積雪地での運用実績が多く存在し、北海道新幹線で使用される車両は東北新幹線と基本的に同じものです。にもかかわらずなぜ改めて検証を行うのか、そこには北海道特有の事情がありました。

実際に北海道特有の雪で悩んだ過去

 JR北海道は検証を行う理由のひとつに、東北と比較して北海道は気温や積雪、雪質の状況が異なることを挙げます。実際にかつて、元々は本州用として開発された電車を北海道で使った際に、「雪の違い」が問題を引き起こしたことがありました。

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北海道の雪に悩まされた485系特急形電車(写真は本州仕様の車両。2010年9月、恵 知仁撮影)。

 国鉄は1975(昭和50)年から485系1500番台という特急形電車を使って、札幌~旭川間で特急「いしかり」の運行を始めます。

 この485系という電車は元々、本州向けとして造られた車両ですが、東北や北陸など雪国での運用実績は充分にありました。また北海道に投入された485系の1500番台という車両は、北海道向けとして耐寒耐雪構造が強化されたものでした。

 しかし実際に北海道の冬を経験してみると、北海道特有の粉雪が大量に車内や機械の内部へ入り込み、乗降用ドアや機器類に動作不良が多発。運転本数を削減せざるを得ない状況になっています。

 この485系1500番台は、1979(昭和54)年に当初から北海道用として新開発された781系特急形電車がデビューすると、全車両が本州へ送られました。

 またJR北海道は今回検証を行う理由として、青函トンネルは内外で温度や湿度に差があり、そうした環境下でも性能を十分に発揮できるかという点も上げています。

 北海道新幹線の「冬期性能検証」は2016年3月の開業まで、2冬期にわたり行われる予定です。

【了】

Writer:

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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