タモリ氏も乗車 鶴見線の何が鉄道ファンの心をつかむのか
旅気分を味わうなら横浜・川崎の路線がおすすめ
紀行作家の故宮脇俊三氏が「都会のローカル線」と表現するなど、鶴見線が非日常性の高い「ローカル線」であることも鉄道ファンから人気の高い理由です。
鶴見線は横浜市と川崎市という政令指定都市内だけを走ります。しかし沿線には工業地帯が多いため、通勤時間帯こそ混雑するものの、それ以外の時間は列車も駅周辺も閑散としていることがよくあります。また風景も工場ばかりで生活感、日常感が乏しいものです。
そうした「大都市なのに人がいない」「生活感や日常感の乏しい風景」が非日常性を醸し出すため、東京のすぐ近くながら旅行気分を味わえる「ローカル線」として人気があります。故宮脇氏も著書で、東京の人が手軽に旅行気分を味わうなら鶴見線がおすすめ、といった記述をしました。
またローカル線の駅ではホームから改札口へ向かうにあたり、線路を踏切で渡ることがよくありますが、一般的に大都市の駅では利用者や列車本数が多く踏切では危険なため、跨線橋や地下通路が使われます。しかし鶴見線の駅には踏切があり、その点でもローカル線的です。
沿線が工業地帯であることから、工場への引き込み線や貨車の留置などに使う線路が車窓にしばしば見られることも、工場へ迷い込んだようで面白いかもしれません。またそれら線路は貨物列車の衰退で現在は使われなくなり、草むしていることも多く、それもまた廃線や廃墟を楽しむという視点から味わうこともできます。
鉄道ファンの興味対象は多岐にわたるため一概には言えない部分もありますが、こうした鶴見線の「都会のローカル線」と呼ばれる非日常性、そして個性的な駅に途中下車しながら旅を楽しめることが鉄道ファンの心をつかんでいることは、想像に難くないでしょう。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
鶴見線は本当にタイムスリップしてしまったかのようなレトロ感、地方の駅にいるようなローカルな感じがたまりません。特に浅野駅の分岐がまるで人生さえも感じさせられてしみじみしてしまいます。
海芝浦で鶴見大橋を遠くに見ながら船が行き来するのをぼんやりと眺めていると心が解放されていくのを感じます。
麦焼酎・二階堂のCMの世界です。
のりものニュース様
記事の文章の上に広告が重なって表示され、記事が読み難い状態です。
改善してください。
もろ工場地帯ですからね。
非日常の風景が好きです。
工場通勤の方々とっては別でしょうけど。
鹿児島から上京したオヤジは、南武線を使い、おそらくこのつ