自動車タイヤは「大径&極細」の時代に? 車両デザインへの影響も

ブリヂストンがこれまでの常識にとらわれない発想で、従来品よりタイヤの横幅を細く、直径を大きくし、30%も転がり抵抗を低減した新しいエコタイヤを登場させました。今後、こうした大径&極細タイヤが一般的になる可能性がありますが、それによって車のデザインも変わるかもしれません。

「オロジック」唯一の問題点

 「エコピアEP500オロジック」ではそれに加えて、内圧を320KPaという超高圧にしています。一般的なタイヤでは高くても230KPなので、どれだけ高いかがわかるでしょう。

 そしてこの超高圧によってもタイヤ表面のよじれ発生が抑えられ、転がり抵抗が減少。「175/65 R15」という一般的なサイズのエコタイヤと比較し、「エコピアEP500オロジック」はなんと30%も転がり抵抗が低減されています。また、いわゆるタイヤの腰砕けも減るほか、コーナリング時のグリップも向上。エコタイヤの弱点とされるウエット性能についても8%アップするなど、まさにいいこと尽くめです。

 唯一の欠点を挙げるならば、形が特徴的(変!?)なので、装着を前提とした車体デザインでないとマッチングしないというところでしょうか。直径が大きく車高がアップすることなどから、装着すると車全体のスタイルに変化が生じます。

 タイヤの常識を大きく覆した「エコピアEP500オロジック」。今後そうした大径&極細が「エコタイヤの切り札」として、ほかのタイヤメーカーや自動車メーカーへ広がっていく可能性もあるでしょう。

 ただその場合、さらに工夫されることも考えられます。横浜ゴムはタイヤにフィンを付けてタイヤまわりの乱気流を抑える研究を、なんとJAXA(宇宙航空研究開発機構)と共同で実施。成果を出しています。これによって走行時の空気抵抗が抑えられるだけでなく、静粛性も大きく向上するとのことです。

 これまで見た目は大きく変わってこなかったタイヤですが、ここにきて、大きな変化が訪れようとしています。街を走るクルマのタイヤが大径&極細ばかり、という時代がもうすぐ訪れるかもしれません。

【了】

Writer:

ファッション誌から自動車専門誌編集部を経て独立。新車はもちろんのこと、メンテナンスや旧車なども得意ジャンル。モットーは「壊れたら自分で直す」で、愛車は20年以上連れ添ったFIAT500など。FIATひと筋のFIATバカ一代。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

最新記事

コメント

11件のコメント

  1. 接地面と転がり抵抗と空力でメリットが有るならばレーシングカーで採用されるはずですよね?

    レースに使ってタイムが同じならば信用出来るけどね~

    • 接地面・グリップはメリットありではなく、これまでと不変もしくは遜色ない、ではないでしょうか。

      それも乗用車として。

      記事中でもそのように書かれているようです。

      >タイヤが細くなって減った接地面積をタイヤ経を大きくすることで補い、ほぼ変わらない接地面積を実現した

      タイヤの回転モーメント、このタイヤを収容するための車体重量増などもありそうなので、本当に省燃費と言えるかどうか疑問ですが。

  2. 大径&極細の欠点は、接地圧が増加することによりタイヤが摩耗のしやすく、タイヤ交換のサイクルが短くなることだと思います。

    • 大径&極細の欠点は、接地圧が増加することによりタイヤが摩耗しやすく、タイヤ交換のサイクルが短くなることだと思います。

  3. かっこわるっ

  4. タイヤの大きさが大きくなることの欠点はデザインだけではありません。

    一般的に、タイヤの外形が大きくなるとタイヤ自身の慣性モーメントが大きくなり、同じ重さで外形の小さいタイヤよりも加速や減速に多くのエネルギーが必要になると思います。

    そのため、加速や減速が繰り返される市街地走行の燃費は悪くなり、制動距離も長くなります。

    もちろん車側で対策可能だと思いますが、そういう対策をしないタイヤの物理特性についてを記載するのが公平な記事だと思います。

    意図的にデメリットを隠した内容で消費者の誤解を誘い、同じ記事のなかで特定のメーカーの具体的な商品名を記載するは何故なのでしょうか?

  5. 実際の走行試験など、精査をすることなくメーカーの言うなりの提灯記事をレポートするのは簡単です。

    オロジックのどこがいいのか?どこが悪いのか?ちゃんとテストしてください。

    ADACのような客観的な記事にしなければ、自動車ジャーナリストとはいえませんね。

  6. 自転車を例にとって見るとタイヤの外径が大きい程、断然乗りやすいでしょ!、自身がエンジンなのだから小さな変化であっても経験的に体が覚えていると思います。

  7. いっそ自転車のタイヤを履けば!!

  8. 前輪だと駆動(FF)と操舵を担うので細いタイヤではまだまだ不安ですが

    後輪なら直ぐにでも実現可能ですね

  9. 昔の記事に今更ながら・・・

    タイヤ屋をやっており、BMW i3を乗っているお客さんの面倒を見させて頂いているが、フロントタイヤが恐ろしく早く減る。F:155/70R19 R:175/60R19

    リアタイヤはまだマシだが、フロントタイヤは1年に一回交換というペース。

    わかっていた事だが、この細いトレッド幅で安定性を出す為のアライメントセッティングが、タイヤに相当負荷を掛けているのがわかる。

    タイヤの価格も当然高い(この銘柄しか選び様がない)上、組替作業も今までの常識から外れたサイズの為、作業自体できない店舗もあるかもしれない。

    低燃費には貢献するのかもしれないが、総合的なランニングコストは悪く、稼いだ燃費以上のタイヤコストが掛かっている感が否めない。

    それらはすべて車のオーナー方の負担となる為、今の所良いとは言えない。

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  3. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  4. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  5. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス