席数4割減も 新幹線で揺れる北陸の空

福井県が助けになる小松空港

 羽田~小松線は利用客の多い路線で日本航空、全日空が片道6便ずつ運航しています(所要1時間)。しかし両社とも4月以降は富山線と同様、便数を維持しつつも機材を縮小する予定です。これまで日本航空は全便を中型のボーイング767で運航していましたが、767と小型の737に機材変更。全日空もボーイング767、777、787と中型以上の機材を使用していましたが、全便が737に変更されます。

 小松空港は、金沢へ出張するビジネスマンが多く利用していますが、やはり北陸新幹線開業による航空便利用者の減少は避けられないと考えられます。小松空港に到着した乗客は多くの場合、金沢市内へバスで40~60分かけて移動しているため、東京駅発の金沢駅着で考えると、ダイレクトに最短2時間28分で移動できる北陸新幹線のほうが、飛行機より所要時間は短いでしょう。

 運賃については日本航空、全日空とも足並みを揃え、「普通運賃」は27390円から24890円へ、日本航空「特便割引1」と全日空「特割」は最安値で13190円まで値下げされます。ただそれに、空港連絡バスの運賃なども考慮しなくてはなりません。一方、北陸新幹線では東京~金沢間が14120円(普通車指定席、通常期)です。快適性を求めて全日空の「プレミアムクラス」を利用していたビジネス客も、新幹線の「グランクラス」に流れるかもしれません。

 ただ小松空港に関しては、新幹線開業の影響が前述の富山空港ほど大きくはないでしょう。金沢、能登方面以外の石川県内各都市、そして福井県へ向かう利用者も多く存在しており、一定の航空需要が見込まれるためです。

 北陸新幹線の金沢延伸開業で機材変更、値下げを迫られた航空便。ただ、これだけでは済まないかもしれません。航空便の春ダイヤは既に決まっていますが、新幹線開業後における利用者数の推移によっては夏ダイヤ以降、さらに機材変更、減便などの措置が取られる可能性も考えられます。

【了】

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Writer: 坪田敦史(航空ジャーナリスト)

航空ジャーナリスト。パイロットの資格を持つ。航空会社、空港、航空機などの記事執筆・写真撮影を20年以上続ける。『わかりやすい旅客機の基礎知識』(イカロス出版)、『ヘリコプターの最新知識』 (SBクリエイティブ)など著書多数。最近はボーイング787、LCC、オスプレイといった航空関連トピックで、テレビや新聞でもコメンテーターとして活躍中。

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