しばしば起きる機内出産 妊婦はいつまで飛行機に乗っていい?

「お客様のなかにお医者様は」がダメだった場合は?

 5月10日に起きたエア・カナダ機内での出産は、乗り合わせた医師が対応。無事に行われました。ドラマなどでありそうな、この「お客様のなかにお医者様はいらっしゃいませんか?」という状況、実際のところ、よくあることなのでしょうか。

「珍しくありません。急病人が発生したときはドクターコールを行い、協力を要請します」(JAL広報部、本多さん)

 総務省のデータでは、日本の人口は1億2688万人(2015年5月1日現在)で、厚生労働省のデータでは、日本全国の届出医師数は30万3268人(2012年)。日本人の418人に1人は医師で、ボーイング777などの大型機で満席なら乗客に1人は医師がいる、という単純計算になります。

 しかし定員が少ない小型~中型機では当然、医師が乗っている確率は低くなります。もし乗客に医師がいなかった場合、どうするのでしょうか。

 JAL広報部の本多さんによるとそうした場合、地上の医療機関へ支援を要請し、地上にいる医師とコンタクトをとりながら、必要な処置をCAが行うとのこと。CAは出産に関する知識も備えているといいます。ちなみにJALでは少なくとも2001年以降、機内での出産例はないそうです。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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2件のコメント

  1. そういう問題じゃなく、国際線機上で出産したら子供の国籍選択の自由度があがるんでしょ。今回二人とも失業中。

  2. でもこの人、妊娠してたの知らなかったんでしょう?