元南海「ズームカー」を4両連結運転 近い将来に見納め 一畑電車

一畑電車が、現在では希少になった元南海21000系「ズームカー」の4両連結運転を行います。ただその姿を見られるのは、あまり長くなさそうです。

約60年前に登場、現在では2社だけが保有

 島根県を走る一畑電車は2015年11月13日(金)、3000系電車の4両運転を11月29日(日)に実施すると発表しました。

 3000系電車は元南海の21000系「ズームカー」で、1958(昭和33)年に登場。大阪と高野山方面を結んでいました。現在、すでに南海線からは引退しており、この一畑電車と静岡県の大井川鐵道でしか走っていません。

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一畑電車で3000系として走る元南海21000系「ズームカー」(2010年5月、恵 知仁撮影)。

 いまでは希少になったこの車両を、一畑電車は4両保有。それを全て連結し、運転するものです。4両のうち3007号車が故障していたことから4両連結運転は中止されていましたが、部品の手配、修理が完了したことから、再び運行できるようになったといいます。

「多くの皆様にもその雄志を見ていただきたいと思っております」(一畑電車)

 当日は、午前の運行では車内でグッズ販売を行うほか、乗車した先着200人に記念乗車証を配布。7時半ごろからは、雲州平田駅構内で入れ替え作業が行われます。

 ただ同社によると、新車(1000系電車)の追加導入が間近のため、こうした3000系の4両運転が行える期間は限られてきているそうです。

【了】

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