安さが売りは過去の話? 夜行バス最新事情
これまで夜行バスの売りは「安さ」でした。しかし近頃は全体的に車両がグレードアップ。快適性やサービス向上に力を入れるバス会社が増えています。そこにはどんな背景があるのでしょうか。
昨年から起きつつある夜行バスの変化
1980年代後半までの夜行バスといえば、2席+2席の座席配列が主流。車両によってはトイレもなく、簡素な車内設備が一般的でした。1980年後半からは「3列独立シート」が登場。1席ずつ独立したシートを通路2本で隔てて配置するもので、現在の夜行バスではこれが標準になっています。
その後、路線数の飛躍的な増加に伴い、夜行バスの車内設備はバラエティに富むようになります。そこで「車内設備は良いが運賃もそれなりに高い」か「運賃は安いが必要最小限の車内設備」という2極化が起こってきました。
ところが昨年の2014年あたりから、そうした流れにさらなる変化が生じています。夜行バスが全体的にグレードアップしてきているのです。
先日東京から京都まで高速道夜行バスで往復しました。夜行バスは初めてで、行きは3列シートで隣の席ともカーテンで仕切られプラバシーの点では良かったのですが、やはり腰を曲げて寝るのはちょっと辛かった。おかげで寝不足。しかし帰りは観光でさんざん歩き回って疲れていたせいか、普通の4列シートでしたが腰の痛みもなんのその、すぐに爆睡状態で目覚めたらもう都内に入っていました。 夜行バスで快適に寝るには日中に運動でもして疲れておくのが正解かもしれませんね。
だいぶ少なくなったとはいえ、未だに4列シートで夜行バスを運行している事業者があります。
他人と相席になった場合、睡眠という無防備の状態を未知 の客とべったり過ごすしかないというのは、贅沢になった現代のニーズと合うはずもありません。いびき、歯ぎしり、肩によりかかられる……そういう「攻撃」を受けた場合、我慢するか隣席の客を起こすしかないのです。
ただ、4列シートの車を投入せざるを得ない事業者もあると思います。
無理に3列車を導入して、収支が悪化して撤退というのでは元も子もありません。
それならば、希望する乗客対しては、「相席なしサービス」(一人二席)を積極的に提供することで、4列車でも3列車を超えるサービスが提供できるのではないでしょうか。
詳しくは自分のサイトに書いてあります。
高速路線バスの「一人二席」を考える
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