年末年始の高速渋滞どう避ける? 問題の中央車線
渋滞を回避するコツ
そのほか、「3車線ある高速道路が混んできたとします。あなたはどの車線を走りたいと思いますか」という質問に対して最も多かったのは「中央車線」との回答で、全体の39.4%を占めました。次いで多かった回答は「左車線」(24.2%)で、「右車線(追い越し車線)」(19.9%)がそれに続いています。
この結果について、「渋滞学」の権威である東京大学の西成活裕教授は「せっかく車線が3本あるのに、それが混んできても均等に使われず、より渋滞を起こしやすくなってしまいます」と指摘します。
また西成教授によれば、頻繁に空いている車線へ移動するクルマが周囲にブレーキを踏ませてしまい、渋滞を作ることもあるとのこと。できるだけ各車線にクルマがうまく分散し、適度な車間を確保して不要不急の車線変更は避けるのが、渋滞を回避する運転のコツだといいます。
今回のアンケートでは「渋滞を短縮できるのであれば、1時間あたりいくら払えますか」との問いも設定。1時間あたり1000円から1500円という回答が最も多くなりました。
現在、渋滞を避ける取り組みのひとつとして「通行券」を発行するというアイディアも議論されています。決まった日時に道路を通過する権利を事前に販売し、権利を買った人が道路を優先的に通過できるというものです。西成教授は「通行券」の値段について、「決め方が難しいのですが、今回の結果はそのヒントになるかもしれません」としています。
【了】
私は一般道・専用道路を問わず左車線派。とくに高速道路に関していえば、路側帯という避難空間が確保されているだけでなく、また渋滞時は車線変更をされにくい場所にいることで事故に遭うリスクを回避できる。
「せっかく車線が3本あるのに、それが混んできても均等に使われず」
「できるだけ各車線にクルマがうまく分散し」
一番右側は追越車線です。他の車線とは違うので、均等に使う車線ではありません。
このような認識の人がいるので、漫然と追越車線を走り続けるクルマが絶えず、円滑な通行の妨げになっています。
筆者は車の通行量の多い時期の話をしているので、追い越し車線も十分に活用して渋滞を防ぐことには一理あります。
追い越し車線をマイペースで漫然と走る車は、前ががら空きで後ろに行列を作る車のことを指しているかと思いますが、通行量の多い時期や区間でそのようなことをされては大迷惑です。前の車と適度に車間距離を取りながら、前の車についていく運転をすることが前提の話で、実際に追い越し車線を走る多くの車がそうしています。