日本滞在時間の4分の1が審査 進む外国客船対応、冷めた声も

オリンピックを控えるなか、世界最大級のクルーズ客船にも対応可能という新客船ターミナルの計画が、東京の臨海副都心で進んでいます。しかし、その必要性や課題を指摘する声もあるようです。

近隣ライバル港とのあいだで問題も

 ところで、東京・晴海の客船ターミナルに出入港する船がレインボーブリッジによって大きさの制約を受けるのと同じように、横浜港の大桟橋客船ターミナルに出入港する船も横浜ベイブリッジによって大きさの制約を受けます。横浜・大桟橋には11万総トンより大きい船が接岸できないのです。

 そのため横浜港では、横浜ベイブリッジより外海側に新しい客船ターミナル建設を計画しています。このままいくと、年に数回しか日本にやってこないであろう22万総トンの客船に対応するため、東京湾周辺に2つも同規模の施設が造られるという「二重投資」も生まれかねません。

 歴史的に、近い地域にある港湾はライバル意識が強いことで知られています。従って「二重投資」の問題は何も東京と横浜の両港に限った話ではなく、神戸港と大阪港、北九州地区の港などでも懸念されています。

 また22万総トン対応という大型施設の規模に対して、その必要性を疑問視する声も上がっています。数年内に世界で就航する22万総トン級の客船が4隻になることは確定していますが、ある旅行会社は「そのうち、アジアにやってくるとしても1隻くらい」と見込んでいます。

 2014年から2015年にかけて急増した、客船を利用した訪日外国人。あるテレビ局が今回の新客船ターミナル構想を報じたニュースの見出しは「爆買いツアーの基地建設」などとなっており、メディアもやや浮かれ気味の部分もあります。確かに、一気に盛り上がった外国船の日本来航は嬉しい話ですが、いま政府や自治体が取り組むべきことは、何も「施設の建設」だけではないようです。

【了】

Writer:

1949年生まれ。業界紙を経て1980年、海事プレス社へ入社。1989年、雑誌『CRUISE』創刊に参画し、翌年から編集長。2008年、海事プレス社の社長へ就任。2012年退任。この間、取材、プライベートを含め35隻の客船に乗船して延べ55カ国を訪問。地方自治体や業界団体主催の講演会などに多数出席。

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コメント

3件のコメント

  1. 予算額くらい書きなさい。

  2. これ以上、東京に人が来てほしくない!

    いくら文句を言われようが、入国審査はしっかりやってください。

  3. アメリカのように入国前に予めインターネットなどで訪問者の情報を申告されるような制度を導入すると良いと思う。

    かなり対価効果、効率が良いようで他の国も追随している。

    もちろん手数料を徴収できる。

    これにより事前に訪問者を調べられるのみならず、入国審査官はより慎重に怪しい箇所のみを審査、質疑できる。

    大いに外国人に訪問してもらい日本でお金を落としてもらいたい。また日本訪問は親日家をつくる最も有効なロービー手段だと思う。

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