軽自動車のナンバープレート「たまに白いのを見かけるのなぜ?」黄色い枠もないタイプが作られた経緯とは
軽自動車のナンバープレートといえば黄色。ですが、たまに真っ白なプレートの車両を見かけます。こうしたナンバープレートに問題はないのでしょうか。
黄色を一切使わない軽ナンバーが生まれた理由
自動車のナンバープレートに何らかの図柄が入った「図柄入りナンバープレート」を見かける機会が多くなりました。その一方で、相対的に見る機会が減っているかも――と感じるのが、軽自動車の「白いナンバープレート」です。
現在発行されている図柄入りナンバープレートの軽自動車(自家用。以下同)用の場合、登録車との差をハッキリさせるため、黄色い枠部分が追加されています。さらに近年は、その左上に“塗り足し”部分が追加されたものも増えました。
しかし、かつてはこの黄色で塗られた部分が存在しない、軽自動車用でも完全な「白ナンバー」がありました。「ラグビーワールドカップ2019」と「東京2020オリンピック・パラリンピック大会」の特別仕様ナンバープレートです。
「ラグビーワールドカップ2019」のナンバープレートは2017年4月3日から2019年11月29日まで、「東京2020オリンピック・パラリンピック大会」のナンバープレートは2017年10月10日から2021年9月30日まで申し込みができました。
この2種類のナンバープレートは、それぞれの大会エンブレムがあしらわれてはいるものの、白地のプレートで、地名や分類番号などの文字も登録車と同様の深緑色という、登録車とほぼ同様の見た目のものを手に入れることができました。
実は軽自動車のナンバープレートは通常、黄色いプレートが一般的ですが、実は必ずしも「黄色でなければいけない」というルールはないのです。
軽自動車のプレートが黄色に色分けされた1975年当時の軽自動車は、高速道路での制限速度が普通車より20km/h遅い、80km/hでした。そのため、速度の遅い軽自動車をひと目で認証できるようにと、プレートを黄色にしていました。しかしそのルールは2000年の法改正で変更され、普通車と同じく100km/hとなりました。
他方、高速道路料金に関しては現在も普通車と軽自動車で異なりますが、こちらはETCも普及したため、直接ナンバープレートなどで車種確認する必要性も減っていきます。そうしたなかで登場したのが、全て白地の特別仕様ナンバープレートでした。
このナンバーは「軽自動車と思われたくない」という人々の支持を集め、国土交通省によると、「東京2020オリンピック・パラリンピック大会」の特別仕様ナンバープレートは期間中に約524万枚を交付したといいます。
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