続々登場の「オスプレイ形」、日本が抱える危惧 「鉄道忌避伝説」現実に?

世界では開発が進むティルトローター機、続々と実用化へ

 日本ではあまりにも「オスプレイ」が有名になってしまいましたが、現在、アメリカとヨーロッパでは「オスプレイ」に続くティルトローター機が実用化を目指して開発中です。

 アメリカのベル・ヘリコプター社は、アメリカ陸軍の主力汎用ヘリUH-60「ブラックホーク」の後継として、V-280「バロー」を開発しています。「バロー」は「オスプレイ」とは異なり機体側面にドアが設けられ、最大14名の兵士が素早く乗降可能。また垂直離着陸中においてもエンジンの排気口は水平に保たれ、乗降の際に高温の排気によって人員が負傷しないよう配慮されています。このV-280「バロー」は2017年に初飛行する予定です。

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ベル・ヘリコプターV-280「バロー」のイメージ。ホバリング中もエンジンの排気口が水平に保たれる(画像出典:ベル・ヘリコプター)。

 民間機としては、イタリア・フィンメカニカ社のAW609が2003(平成15)年に初飛行しています。同機は510km/hの速度と2036kmの航続距離を持ち、最大9名が搭乗可能。世界的に需要の多い海底油田への人員輸送や、VIP輸送といった用途を見込み、計画が遅延してはいるものの、2017年には量産機の引き渡しがなされるものと目されています。

 ティルトローター機は「かなり高価」という欠点を持ちますが、最大24名が搭乗可能な大きすぎる「オスプレイ」よりもずっと小さいAW609ならば、「オスプレイ」の3分の1から4分の1、約25億円で購入可能です。フィンメカニカではAW609を「ゲームチェンジャー」、すなわち「既存のヘリの概念を全て覆す存在である」と自称しており、すでに60機を受注しています。

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コメント

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10件のコメント

  1. 左の方々が中国本土まで届く航続距離を嫌っているだけでしょ?

  2. 都市伝説ではないと思います。現在その街の中心から離れていると思われる駅は京都や熊本等あげられます。京都は駅ビルが出来て分かりにくくなりましたが、明らかに町外れでした。また大阪にしてもできた当初は町外れで、その後阪急が必死に開発して今のような都心になったわけです。少し郷土史等ひもとけば都市伝説ではなく事実とわかるのに無責任な書き方はいかがかと思います。

    • 聞きかじりですが、静岡県の三島も意味合いは違えど「鉄道忌避」の例かと思います。
      元東海道本線である御殿場線ですが、当初三島を通そうとしたところ仕事を奪われかねない人力車引きなどから猛反対、結果北部を素通りするルートになったと聞きます。
      丹那トンネル開通の頃には解消したのかもしれません。
      (とはいえ中心街は無理だったようです)

  3. > 「戦争」は人類が罹患する病気であり、「軍備」はこれに対する薬剤のようなものだ。
    > 薬剤には副反応があるために、医師は薬剤の副反応を患者に説明する義務をもつ。同様に、国家には軍備の運用・配備につき国民に説明する義務がある。

    例えが全くうまくない。

  4. 説明したくらいで不安が晴れるなら誰も苦労しませんね
    不安というのは理屈ではなく感情ですから
    感情を理屈でコントロールするには、このような不安をそもそも抱かずに済むであろう程度に高い知能や知性がひつようになりますから、矛盾した構図なのです

  5. 自衛隊のヘリを有効活用せずにアメリカとの政治パフォーマンスでオスプレイを投入されたら批判も出るでしょう。肝心の安全性も、当のアメリカ本国で議論されているぐらいですし、まだまだ不安定な機体では?
    放射能基準値80倍の汚染土日本全国ばら撒きといい、安倍政権はろくなことしませんね。

  6. 具体例は丁寧な文章なのに、最後に蒸気機関車の話を持ってきて、わかりづらくなっていますね。そこが残念。
    鉄道は一度引くと技術の性質上、路線は変わりづらいので街の発展と結びつきましたが、ヘリコプターは関係ないのではありませんか。

    >>「オスプレイ」に続くティルトローター機の登場は、もはや時間の問題です。
    ティルトローター機に限らず、便利で安全で安価な技術なら、だんだん普及するでしょう。

  7. 操縦免許は何が必要なのかな?

  8. 現に着陸体制でストンと何階もいってるじゃんよ。構造的にエンジンという巨大な重りの姿勢を変える事がどれ程軽量を要求される航空機体に負担をかけるか計算しなくても想像だけで普通解りますよ?水入りバケツを水平に持った上にそのバケツが上下にぐるぐる回る事を想像すれば、あっ中間に肩ぶっ壊れますよね?
    さらに、航空機は空気の流れから揚力を得て機体を持ち上げてるんです。その空気の流が90°急激に変われば当然揚力を失い途端に墜落します、単純な物理です。
    よく一般的民間固定翼機に乗ってると、エアポケットだかに入るからシートベルトしろって言うが早いか、急降下したりしますよね?あれをわざわざ迎え入れるのがエンジンチルト式の欠点です。
    都市伝説で人身事故を片づけられたかないですよね?

  9. 日本の場合、テレビ・新聞がこぞってオスプレイ批判してましたからね。
    実際、運用が始まってからの事故率は他のヘリコプターと大差ないし、騒音も大差ない事は公表されているようですが、そこは報道しないし活躍も報道しない。
    大きなマイナス点が消えた以上、あとはおおきな性能・利点が脚光を浴びるだけなんですけどね。(え?お値段?w)
    特に日本の場合、離島が多く長距離飛べて滑走路のいらない垂直離着陸輸送機は必須の機体です。
    そういう彼らにとって「不都合」なことは報道しない自由を発動し、なんとしても国民に悪印象を持たせたままにしたいという思惑(沖縄移設問題あたりも大きそう)があるのでしょう。
    活動家がいかにいろんな所に入り込んでいるかが分かる一例でもあります。
    自虐史観から脱せない日本国民は、これに限らず対中安全保障に関しても見ないふりを続ける人も多く、侵略が始まってから後悔することになりそうですね。