トランプ政権の影響は?「EV一辺倒」or「ガソリンエンジン併売」か… 将来性で袂分かった英自動車メーカー

「東京オートサロン2025」にイギリスのロータスとケータハムが最新モデルを2台ずつ出展していました。それらを見比べると、ルーツこそ同じくする両社ではあるものの、各々目指している方向が違うことが見て取れました。

動力は変わってもライトウェイトスポーツへの情熱は変わらず

 ロータスが会場に持ち込んだのは、高級SUVの「エレトレR」と、高級5ドアサルーンの「エメヤS」です。ボディカラーは前者がブラック&ゴールドの「JPS」カラー、後者がピンクにもオレンジ色にも見える赤色系のマジョーラカラーでした。

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今回も盛況のうちに終わった「東京オートサロン2025」。延べ来場人数は3日間で25万8406人を数えた(山崎 龍撮影)。

 ライトウェイトスポーツカーのイメージがいまだに強く残るロータスが、4枚ドアのSUVやサルーンを出展したことに昔からのファンは違和感を覚えるかもしれません。しかし、同社は2021年に最後のガソリンエンジンモデルとなる「エミーラ」を発表した後は、プレミアムBEVブランドへの脱皮を目指し、商圏を拡充すべくラグジュアリーカーを販売の主力に置いています。

 おそらく、この経営方針の変化は、ポルシェが「カイエン」や「パナメーラ」などの5ドアモデルによって、好調な業績を示していることに影響を受けたのかもしれません。

 もっとも、F1参戦などモータースポーツで輝かしい歴史を持つロータスのマシンということもあり、「エレトレR」は最高出力918ps、最高速度は265km/hにも到達し、「エメヤS」は最高出力612ps、最高速度は250km/hを叩き出します。しかも、加速の鋭いBEVらしく0-100キロ加速は前者が2.95秒、後者が4.5秒と、共に俊足を誇っています。これらを鑑みると、ロータスが内に秘めたスポーツマインドは、BEV化や高級車の生産に軸足を移した現在も変わっていないと言えるでしょう。

 一方、ケータハムのブースに展示されていたのは、ヤマハ製の高出力モーターを搭載したBEVスポーツカー「プロジェクトV」とロータス「セブン」の伝統を今に伝える「セブン170R」の2台です。

【画像】これがロータス初のSUV「エレトレ」です

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