トランプ政権の影響は?「EV一辺倒」or「ガソリンエンジン併売」か… 将来性で袂分かった英自動車メーカー
「東京オートサロン2025」にイギリスのロータスとケータハムが最新モデルを2台ずつ出展していました。それらを見比べると、ルーツこそ同じくする両社ではあるものの、各々目指している方向が違うことが見て取れました。
内燃機関への情熱は捨てません
「プロジェクトV」は現在、ケータハムが開発を進める次世代BEVスポーツカーで、軽量で運転が楽しいイギリス製ライトウェイトスポーツカーの伝統に則り、装備の簡素化によって車両重量1190kgとBEVとしては極めて軽量なボディを持つのが特徴のクルマです。
パワーユニットはリアアクスルに272psのシングルモーターを搭載し、後輪を駆動します。その成り立ちはBEVで蘇ったロータス「ヨーロッパ」とでも形容できるものでしょう。
同車は2023年7月にイギリスのグッドウッド・フェスティバルで初公開され、その後製品化に向けて開発が進行中です。日本は、1年前に開催された「東京オートサロン2024」が初のお披露目でした。オートサロンへの出展はこれで2回目ですが、生産型のデビューは2025年後半~2026年前半の計画で、予定通りならばこれが最後のプロトタイプ展示となるようです。
もう1台の「セブン170R」は、「160R」の後継となるスズキの軽自動車用エンジンを搭載したピュアスポーツカーです。ケータハムでは内燃機関の生産が許される直前までガソリンエンジン車の生産を続けるようで、このクルマの展示はそのような同社の気概を表したものと言えます。
ロータスとケータハムは、両社とも元をたどればコーリン・チャップマンの作ったライトウェイトスポーツカーに行き着きます。しかし、それから70年以上経ち、現在では目指す方向性に関して、どうやら完全に異なっている模様です。
Writer: 山崎 龍(乗り物系ライター)
「自動車やクルマを中心にした乗り物系ライター。愛車は1967年型アルファロメオ1300GTジュニア、2010年型フィアット500PINK!、モト・グッツィV11スポーツ、ヤマハ・グランドマジェスティ250、スズキGN125H、ホンダ・スーパーカブ110「天気の子」。著書は「萌えだらけの車選び」「最強! 連合艦隊オールスターズ」「『世界の銃』完全読本」ほか」に
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