ロールス・ロイス“過去最高額”の潜水艦原子炉の製造契約を結ぶ 英国以外の需要にも対応

新型潜水艦に提供する予定の原子炉。

過去最高額の契約では雇用創出も期待されている

 イギリス国防省は2025年1月24日、原子力潜水艦の原子炉提供に関する約90億ポンドの契約をロールスロイスと結ぶと発表しました。

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イギリス海軍が現在運用している原子力潜水艦であるヴァンガード級も、ロールス・ロイス製原子炉でうごいている(画像:イギリス海軍)。

 日本円に換算すると約1兆7500億円もの金額になるこの契約は、これまでロールス・ロイスが国防省と結んだ契約としては過去最高額のものになるそうです。

 今回の契約は「ユニティ」とイギリスで呼ばれており、原子炉の設計・製造のほか、サポートサービスを提供、自国での約1000人の雇用創出も項目に入っているようです。

 また、ロールス・ロイスが提供する原子炉は、イギリスで開発されている新型原子力潜水艦であるドレッドノート級のほか、米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の一環としてアメリカやオーストラリアで建造予定の次世代原子力潜水艦にも提供されます。

 イギリス国防省は今回の契約に関して「意思決定を合理化し、我が国の成功に不可欠な産業界と政府間の緊密なパートナーシップを促進するのに役立ちます」としています。

 なお、ロールス・ロイスホールディングスの子会社であるロールス・ロイス・サブマリンズは、前身であるロールス・ロイス・マリン・パワー・オペレーションズ時代の1966年にヴァリアント級原子力潜水艦の原子力を製造して以来、イギリスの原子力潜水艦に原子炉を提供してきました。

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