「笹塚」駅の字の“余計な点” 取っちゃダメ!? 「塚」の字の謎「どっちかにして!」困る住民も
京王線笹塚駅の駅名標をよく見ると、“塚”の字が少し違うことに気づく人もいるのではないでしょうか。“謎の点”により一画多くなっていますが、実はこのような例は、“塚”のつく地名の駅や場所では、わりとよくあることです。
塚についた「謎の点」実は笹塚以外にも存在した!?
京王線笹塚駅(東京都渋谷区)の駅名標をよく見ると、違和感を覚える人もいるかもしれません。実は同駅の“塚”の字は、9~10画目の線と交差するように謎の点が打たれていて、一画多くなっています。
![Large 20250213 01](https://trafficnews.jp/wp-content/uploads/2026/02/250206_sasa_01-600x450.jpg)
この“点あり塚”は、現在一般的に使われている点のない塚の「旧字体」となっています。旧字体とは1946年に定められた当用漢字が使われる以前に使用されていた字体です。
当用漢字は1981年に文字を追加し「常用漢字」と呼ばれるようになりますが、そのときも点あり塚は採用されることはなく、字体整理され、点ありはカッコ書きで注記されるのみとなりました。
しかし、点なしが正式であるとされた後も、京王電鉄では駅名標や案内板だけでなく、車内の案内装置や行先表示、駅の到着案内といったLEDの表示器でもわざわざ点ありで表示しています。
これは、所在地の地名表記を踏襲しているからです。同駅が所在する住所「渋谷区笹塚」も、登記簿などに用いられる正式な「塚」は点ありです。ただ、バス停名や公共施設をはじめ、駅周辺では点なし表記の方が一般的となっています。
同様の事例は、兵庫県宝塚市にもあります。同市は正式には点ありの塚を使っていますが、JRと阪急の宝塚駅の「塚」には、点がありません。JR西日本は駅名の表記の場合、常用漢字として一般的に用いられる字を使うという方針のようです。
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