狙われたら最後!? 毎分1万3000発の機関銃モンスター!「侵略者」と名付けられた傑作機とは

極めて汎用性が高い12.7mm重機関銃を16丁も積んだバケモノみたいな攻撃機を、かつてアメリカ軍では運用していました。このダグラスA-26「インベーダー」は、どのような意図で開発されたのでしょうか。

機関銃モリモリ襲撃機の集大成A-26「インベーダー」

 アメリカ軍が第2次世界大戦中に使用した軍用機のひとつにA-26「インベーダー」という攻撃機があります。実は同機には、強力な12.7mm重機関銃を16丁、同時斉射可能な火力偏重の襲撃機型が存在しました。まさしく、「襲われ攻撃されたらひとたまりもない侵略者」と形容できる重武装ですが、どのような経緯でこのようなモデルが誕生したのでしょうか。

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ダグラスA-26「インベーダー」。画像は戦後改修のK型で機首に12.7mm重機関銃8丁を集中装備しているのがわかる(画像:アメリカ空軍)。

 時計の針は第2次世界大戦の勃発直後にさかのぼります。当時、アメリカ軍では複数のエンジンを搭載する、いわゆる多発爆撃機(攻撃機も含む)の役割(任務)に関する線引きが、徐々に明らかになっていた時期でした。それは戦略爆撃と戦術爆撃の明確化です。この区別は、すでに第1次世界大戦当時にもあったのですが、航空機の性能向上によっていっそうハッキリしたのです。

 4発の重爆撃機は、敵国の領土深くの工場や軍事基地、発電所、ダムといった戦略目標に対する攻撃、すなわち戦略爆撃を主として行います。一方、双発の軽爆撃機や攻撃機は、前線の敵戦車や陣地、兵站部隊などへの攻撃、いわゆる戦術爆撃を主に担う、というものです。

 こうした状況下、比較的軽快な機動飛行が可能なため低空攻撃もおこなえる双発爆撃機に、強力な機銃掃射能力を付与したところ、対地攻撃に絶大な威力を発揮することが判明します。先鞭をつけたのはイギリス製のブリストル「ボーファイター」やデハヴィラント「モスキート」です。そうした流れはアメリカにも生まれ、ノースアメリカンB-25「ミッチェル」やダグラスA-20「ハヴォック」の襲撃機型などが誕生しています。

 特にアメリカのB-25やA-20では、ブローニング12.7mm重機関銃を10丁以上搭載し、それらを前方に向けて掃射できました。これが対地、対艦の両方で絶大な威力を発揮し、襲撃機として重用されます。

 地上にいる生身の人間や車両はもちろんのこと、鉄道や装甲戦闘車両、駐機中の飛行機、そして洋上の船舶についても、非装甲の輸送船だけでなく、海防艦や駆逐艦といった軍艦ですら、容易に船体を貫く集束火力の機銃掃射で大損害を被るほどでした。

 加えて、大戦後半に空対地ロケット弾が開発されると、機銃掃射とロケット弾攻撃の両方によって、ますます戦果を挙げるようになったのです。

【画像】コレは怖い! 一直線に伸びた無数の12.7mm機関銃の射線を見る

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