「静かな飛行音」がウリ!? NASAが開発する”異形の超音速機”ついにエンジンテストを終える 初飛行はいつに?
飛行に備えた、地上でのエンジンテストが終了。
かなり細長い機体としても有名
アメリカ航空宇宙局(NASA)は2025年2月11日、超音速実験機「X-59」のエンジン実験を完了したと発表しました。
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X-59は、音速を超える超音速飛行をしつつも、静粛性を追求した機体です。通常の超音速飛行だと大きな衝撃波(ソニックブーム)が発生してしまいますが、この機体は衝撃波の発生を極限まで抑えて静かに飛行することを目指しています。
機体の製造は、アメリカの航空宇宙企業大手ロッキード・マーチンが担当。搭載予定の改良型F414-GE-100エンジンのテストは、2024年11月からロッキード・マーチンの先進開発部門であるスカンクワークスの施設で進められ、2025年1月中に終了したとのことです。
NASAは今回の成果を「飛行に向けてまた一歩前進しました」と発表しています。テストは、エンジンを起動しアイドリング状態で作動させた際の油圧、電気系統、環境制御システムがどのように機能するかを確認するところから始まったそうです。その後、スロットルチェックを行い、フルパワーまで加速させ、推力を増加させるエンジンコンポーネントであるアフターバーナーを最大にしてテストが行われました。
X-59推進担当リーダーのレイモンド・キャストナー氏は、今回のテストについて「重大な問題は発生しませんでした。予測されていた通りスムーズで安定していました。構造的な問題や過度な振動もありませんでしたし、冷却が必要なエンジンや航空機の部品には十分な冷却が行き渡っていました」と、特に問題はなかったと明かします。
X-59は、このエンジンテストの結果を踏まえ、続いて地上走行(タキシング)試験を実施し、その後にいよいよ初飛行を迎える予定です。
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