「ボディが楕円形!?」 前代未聞の“珍形状”電車、中身もスゴかった! 100歳近い車両に代わる最新型
「嵐電」の名で親しまれる京都の京福電鉄で新車両モボ1形「KYOTORAM」がデビュー。楕円のように弧を描く“顔”はインパクト大です。100歳近い車両を置き換える最新車両とは、どのようなものでしょうか。
これが「最新の路面電車」なのか……
嵐電は京都市民の生活の要であり、観光名所への足としても定着しています。ただ、ドアが車両の前後2か所の路面電車タイプかつ「後乗り前降り」というワンマンスタイルの嵐電において、キャリーケースを持った観光客の動線確保や誘導は、定時運行を左右させる課題でもあったといいます。

そこで、車両の出入口ドアは片開きから両引き戸式に変更し、開口部の幅を100mm拡大して乗り降りのスムーズ化を図ったほか、ドア付近の混雑緩和を狙いとしたスペースの拡大に加え、車いす、ベビーカー、大型キャリーケースなどのスペースも確保。さらに一部のドア横には簡易テーブルを設置し、利用者の要望に応え充電用USBポートも装備しています。
ワンマン運転とする「後乗り前降り」であるため、車内を移動することも考慮しています。ロングシートを採用して通路幅をひろげ、さらに座席側へ湾曲したスタンションポールや、座席区画を仕切る板を1列の座席の随所に設けています。
また、使用頻度の少ない網棚は撤去し、湾曲した天井を暖色系LED照明で照らすことによって落ち着いた雰囲気を演出しています。窓も従来車より大型で、固定窓となりました。それに伴う車内換気のため、空調装置にナノイーX発生装置を搭載しています。
座席数は優先座席を含めて24席。人間工学に基づいた座線幅460mmのやや深いバケット式を採用しています。程よく硬めであるため、横揺れに強く、立ち上がりも容易にできるとのことです。
また、正面行先板は大型LEDとし、表示も漢字・英語・ハングルに加え、京都特有の難読地名に配慮した、ありそうでなかった「ひらがなのみの表記」も採用しています。これもまた、4月13日から大阪府で開幕される大阪・関西万博を見据えたという京都らしい“おもてなし”の配慮の一つでしょう。
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