「伊丹空港」って2府県3市にまたがった場所にありますよね…? なぜ“伊丹”なのでしょうか。英語表記も「Itami」になりましたが。
近畿地方の空の玄関口の一つ「伊丹空港」は、実は兵庫県伊丹市・大阪府豊中市・大阪府池田市と2府県3市にまたがっています。なぜ「伊丹」の名前が付けられているのでしょうか。
もともとあった滑走路が関係?
関西エアポートが2025年1月、大阪国際空港の英語表記を「Osaka International Airport」から「Osaka Itami Airport」として、今後使用・推奨していくと発表しました。同空港は広く「伊丹空港」として知られており、アルファベット3字で空港を表すコードも「ITM」であることからも、なかば公式の名称です。しかし同空港は、兵庫県伊丹市・大阪府豊中市・大阪府池田市と2府県3市にまたがっています。なぜ「伊丹空港」なのでしょうか。

伊丹空港は、旅客ターミナルが豊中市と伊丹市、貨物エリアなどが池田市、滑走路の多くの部分が伊丹市に位置しています。
豊中市の公式サイトでは、「伊丹空港」と呼ばれるようになった経緯を以下のように公表しています。
「大阪国際空港は『大阪第二飛行場』⇒『伊丹飛行場』⇒『大阪空港』⇒『大阪国際空港』と名前を変えてきました。現在の大阪国際空港が、伊丹市・池田市・豊中市と3市にまたがっていながら『伊丹』空港と呼ばれることがあるのは、『伊丹飛行場』だったころの名残と思われます」
また、「伊丹」が空港名に冠されたのは、元々あった滑走路が関係しているとも。前身の伊丹飛行場時代から米軍接収下を経て、返還後、大阪空港として再スタートを切る1958年までの航空写真を見ると、かつての伊丹空港はいまより西側、つまり伊丹市側に寄って位置していたのが分かります。
ちなみに、今回の英語の名称変更は、昨今の京阪神などへのインバウンド(訪日旅行)旅客の増加に伴い、正式名称にある「International」の文字が、訪日客によって関西国際空港と混同されるケースが確認されていたとのこと。表記変更は、こうした訪日客による間違いリスクを減らすことを目的としているとのことです。
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