ロシアの「旅客機共食い整備」かなりキビしい状況か? 米司法省が「パーツ密輸」で3人を起訴…その手口は

アメリカ司法省が、オハイオ州に拠点を置く航空機部品サプライヤー「フライトタイム・エンタープライズ」と従業員3人を起訴したと発表しました。被告らは密輸共謀罪と密輸罪などの複製件で起訴されているとのこと。なにがあったのでしょうか。

密輸共謀罪と密輸罪などで

 アメリカ司法省が2025年2月、オハイオ州に拠点を置く航空機部品サプライヤー「フライトタイム・エンタープライズ」と従業員3人を起訴したと発表しました。被告らは密輸共謀罪と密輸罪などの複数件で起訴されているとのこと。なにがあったのでしょうか。

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ロシアのアエロフロート航空機(同社公式Facebookより)。

 同省によると、被告らは商務省から必要な許可を得ずにアメリカからロシアおよびロシアの航空会社に向け、航空機部品を違法に輸出したとして起訴されています。フライトタイム・エンタープライズはロシアの航空機部品サプライヤーの子会社で、「ロシアに輸出はしない」と虚偽の証明書の提出を行ったのち、ロシアに向けAPU(補助動力装置)などを輸出したとのことです。

 ロシアは現在、ウクライナ侵攻を契機とした欧米国側の制裁を受けており、旅客機のスペアパーツの購入や、メーカーからの整備サポートを受けることができない状況が続いています。同国ではそれ以来、多くのボーイングやエアバス機で深刻なパーツ不足に陥っており、同国内で運用している旅客機間でパーツをやりくりする「共食い整備」で対応し、運航を続けていると見られます。

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