特殊すぎる「都心ブチ抜き高速」KK線、何が他と違う? 長年の歴史に幕…その後は?
4月5日の20時に東京高速道路、通称「KK線」が廃止されます。京橋~汐留の約2kmを通るこのルートは銀座エリアを高架で抜けていくため、短い距離ですが「これぞ東京の高速道路」といった印象がある道路です。
実は無料の高速道路だった!?
KK線は首都高から繋がっており、かつ営利が絡む民間企業が運営する道路です。このことから、有料道路というイメージがあるかもしれません。しかしこの路線は実は無料で走ることが出来ます。「なぜ民間企業が運営している道路が無料で走れるの?」という疑問があるかもしれませんが、これにはしっかりとしたビジネスモデルの構築が背景にあります。

同社は、実は道路の下を賃貸スペースとして、その収益で道路の建設費や運営費を賄っているのです。そのため、KK線は料金を一切取らない民間の高速道路でありながら、路面の状態は常に良い状態でした。これは、同線を走ったことがある人ならクルマの揺れなどで体感していることではないでしょうか。
首都高とは異なる会社が運営している道路であるため、KK線に入る場合、一度首都高を降りる扱いになっています。しかしながら、首都高と実質的に一体化しているため、KK線を走行してそのまま連続して首都高を利用しても、ETCの場合、KK線の走行距離分が引かれて利用料金として反映されました。なお、このような料金規定が反映されるのは、KK線を通過する乗り継ぎ時間が10分以内と定められていました。
長く親しまれてきた道路であるKK線ですが、並行する区間である八重洲~京橋を繋ぐ地下トンネル「新京橋連結路」が新たに建設されるため、廃止されることとなりました。なお、KK線は大型車通行禁止ですが、新しい新京橋連絡路は大型車も通行することが可能となっています。
廃止されたKK線はどうなるのでしょうか。現状では、東京のど真ん中にある大きな高架が撤去されることはなく、空中歩道として再生される予定となっています。
KK線の跡地を活かした新たな空中歩道は、公共的な空間「Tokyo Sky Corridor」と名付けられる予定になっていて、カフェやキッチンカーなどでの飲食の販売、ベンチやシェードがある休憩施設などが建設される計画です。さらに次世代モビリティによる移動サポートも計画されているとのことです。
なお、この空中歩道には、既存の高速道路出入口を活用した5か所をベースに、階段またはエレベーターなどで上がるように計画されています。首都高とは異なる独自の起源を持ちながら、長年親しまれてきたKK線は、これからも姿こそ変われど、長く親しまれていくことでしょう。
ちなみに、このKK線廃止に伴い、首都高の八重洲線も長期通行止めになります。この通行止めによって、知る人ぞ知る「珍スポット」である東京駅の「八重洲乗客降り口」もしばらく閉鎖されることになっています。この閉鎖は少なくとも10年間以上続く見込みで、さらに日本橋地下化工事の完了後の使用再開も確約はされていません。
Writer: 西川昇吾(モータージャーナリスト)
1997年生まれ、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。自動車専門誌やウェブ媒体、ファッション誌などで、新車情報からカスタムかー、旧車、カーライフお役立ちネタまでクルマに関して幅広く執筆。自身でのレース活動も行っている。
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