高速船から大砲ドーン!陸でもドーン!? 異形すぎる「どこでも迫撃砲」を離島防衛に使う国とは?
陸上自衛隊が「離島防衛」の専門部隊を設立するなど、態勢整備を進めています。しかし、実際の作戦を考えた場合、不足感が否めないのが火力支援能力です。その解決策になり得る装備が、北欧の軍隊にありました。
NATOに加盟した“島嶼国”スウェーデンの場合
2024年3月にNATO(北大西洋条約機構)に加盟したスウェーデンでは、バルト海に浮かぶゴットランド島などの島嶼部でロシアの侵略に備えた能力強化が行われています。
同国で奪還作戦の主力を務める海軍隷下の水陸両用部隊「スウェーデン水陸両用軍団」は、上陸する部隊の火力支援に、最大時速40ノット(約74km)で航行可能な高速攻撃艇「CB90」を使用しています。
CB90にはAAV-7と同じ12.7mm機関銃と、前に述べたMk.19も装備できますが、スウェーデン海軍はさらに火力支援能力を強化するため、2024年3月に、陸上自衛隊に採用された装輪装甲車「AMV XP」のメーカーでもあるパトリアが開発した、口径120mmの自動迫撃砲塔システム「NEMO」の艦載型「NEMO Navy」を搭載する高速攻撃艇8隻の導入を決定しています。
迫撃砲とは攻撃目標が直接見えない状態で攻撃する「間接射撃」が可能な野砲です。陸上自衛隊もNEMOと同じ口径の「120mm迫撃砲RT」を保有していますが、その砲身は左右各14度までしか旋回できません。対してNEMO Navyは戦車のような砲塔に搭載されており、より広範囲への射撃が可能となっています。
一般的に迫撃砲は移動しながらの射撃や、目標が見える状態での「直接射撃」には適していないのですが、NEMO Navyはこれらの能力も備えています。また、複数砲弾同時射撃(MRSI)システムの採用により、ほぼ同時に6発の砲弾を命中させる能力も備えています。
これほんとに迫撃砲?