新東名から北へ…無料28kmが一本に! 静岡‐長野直結「三遠南信道」の断絶区間が2025年度開通へ

愛知県内で、三遠南信道の“断絶区間”が2025年度に開通予定です。

「三遠南信道」どこまで進んだ?

 愛知県内で、三遠南信道の“断絶区間”が2025年度に開通予定です。

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建設が進む三遠南信道の東栄IC~鳳来峡IC間。2025年2月撮影(画像:浜松河川国道事務所)。

 三遠南信道は中央道の飯田山本ICから南へ、新東名の浜松いなさJCTに至る約100kmの高規格道路です。中部地方の山間部を貫くJR飯田線に並行し、国道474号に指定されています。通行料は無料です。

 特に長野・静岡県境部は、昔からトンネルを通すことが計画されたものの、中央構造線を通過することから地盤が脆弱で、道路地図に「あまりの崩落の激しさに日本のトンネル技術が敗退」などと書かれるほどでした。ここでは2023年、三遠南信道の青崩峠トンネルが貫通し、大きな期待が寄せられています。

 三遠南信道は現在、約100kmのうち35.4kmが開通しています。また、28.4kmは現道活用区間のため、新規建設となる残り区間は、全体の約4割といったところです。

 このうち、愛知で建設が進む東栄IC~鳳来峡IC間7.1km(三遠道路の残り区間)が、2025年度に開通する見込みです。この区間が開通すると、断絶区間の佐久間川合IC~東栄IC間6.9km(佐久間道路)とつながり、佐久間川合IC~浜松いなさJCT(新東名)間27.9kmが一本になります。

 これにより災害に強い道路網が強化され、浜松や東名・新東名から、北遠・奥三河地域へ向かう際の移動の安全性・信頼性が向上します。

 三遠南信道で開通見込みが公表されているのは、この東栄IC~鳳来峡IC間だけですが、長野の飯田上久堅・喬木富田IC~喬木IC間7.5km(飯喬道路)、長野・静岡県境の青崩峠トンネルを含む小嵐IC~水窪北IC間13.1km(青崩峠道路)、静岡の水窪IC(仮称)~佐久間川合IC間14.4km(水窪佐久間道路)の3区間も、事業が進行中です。

【割とできてる…?】「三遠南信道」の計画ルートと進捗を見る(地図と写真)

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コメント

3件のコメント

  1. 清水まで行けば、山梨の西へすぐ出られるのに、なぜ、秘境の飯田方面へ行きたがる。歴史的にもあまり手をつけていない街道ですよね。

    • 「清水まで行けば」って・・・。静岡県の東西の長さわかって書いてる?

  2. 浜松から飯田まで鉄道は通っているようですが車での往来は大変な秘境を経由してドライブをしたものです。

    青木トンネルが開通したときはもう少しで北遠と伊那地方が峠越えの酷道を経由しないで抜けられるかと思ったのですが、あれから二十数年経ちましたね。

    青崩峠越えの険しさ厳しさを人生と比較するような事も無くなるかと思うとちょっと気が抜けるような気がしますが、まだ地蔵峠と分杭峠がありますから、そちらの方がアクセスが寧ろ容易になったような気がしますね。

    奥が深い北遠・南信州・高遠・諏訪大社前までの中央構造線に沿ってのドライブは秘境感満載です。