「国の宝」になった伝説の超音速旅客機「コンコルド」どんなもの? 他機とは異なる異色の経歴…現在はどこに?

長年運用されてきた唯一の超音速旅客機「コンコルド」の1号機「F-WTSB」が、フランス文化省より「歴史建造物」に認定されました。この機は、どのようなものだったのでしょうか。

現在は「エアバスのお膝元」に

 長年運用されてきた唯一の超音速旅客機「コンコルド」の1号機「F-WTSB」が、フランス文化省より「歴史建造物」に認定されました。この機体は1973年12月6日から1982年5月26日までにかけてフライトが行われた、量産むけ設計が施された初号機でした。

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フランス文化省より「歴史建造物」の認定を受けた「コンコルド」の1号機「F-WTSB」(画像:エアバス)。

「コンコルド」は現代のジェット旅客機の2倍以上となるマッハ2(時速にして約2200km)の巡航速度を持ち、BA(ブリティッシュ・エアウェイズ)とエールフランス航空の2社で運用されました。このモデルの初飛行は1969年でしたが、量産機では、初飛行を行った試作機から重量、胴体の長さに加え、可動式の機首の実装、客室窓の小型など、各種の設計変更が行われました。F-WTSBは、この量産機のフランスむけ初号機となります。

 一方で、この機は商業運航に必要な認証をとるための試験飛行を担当したものの、エールフランス航空の商業便にへ投入されることなく、その役割を終えています。2025年現在、この機はかつての「コンコルド」の開発拠点で、現在大手旅客機メーカーのエアバスの本拠があるトゥールーズ・ブラニャック国際空港にほど近い航空博物館「エアロスコピア博物館」に展示されています。

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