京王、駅をピューロランド仕様に いま、鉄道で存在感高めるサンリオキャラ
「あること」の象徴的な駅である京王多摩センター駅
京王多摩センター駅を“サンリオピューロランド仕様”にした狙いとしてあげられるのは、地域活性化と国内からの集客、そして訪日外国人旅行者の獲得です。
台湾のエバー航空が「ハローキティジェット」を導入するなど、海外でも人気がある「ハローキティ」をはじめとしたサンリオのキャラクター。京王電鉄では今年2016年3月から8月末まで、サンリオキャラクターのラッピング電車を走らせているほか、今年1月から3月までは、西武鉄道もラッピング電車「秩父ハローキティトレイン」を運行。増加する訪日外国人、首都圏の大手私鉄によるその獲得競争にサンリオのキャラクターがいま、いわば日本を象徴するひとつとして存在感を増しています。
また、新宿など都心方面から「サンリオピューロランド」へは京王多摩センター駅のほか、小田急多摩センター駅も利用可能です。この両「多摩センター駅」は隣り合っており、都心側のターミナルも同じ新宿。都心と郊外を結ぶ首都圏私鉄、その競争を象徴する駅のひとつでもあります。また、日本が少子高齢化を迎える現在、利用者の維持、獲得は鉄道会社にとって大きな課題です。
そうしたなか完成した、京王多摩センター駅の“サンリオピューロランド仕様”化。そのテーマパーク最寄り駅であり、「ふさわしさ」では十分の同駅は、今後末永く「サンリオの聖地」として注目され、“京王電鉄が選ばれること”を後押しする大きな要素のひとつになるかもしれません。京王電鉄によると、京王多摩センター駅の“サンリオピューロランド仕様”はとくにいつまでとは定めていないそうです。
一般公開は7月9日(土)からで、当日から同駅では、サンリオキャラクターたちのオリジナルぬいぐるみが付属する記念入場券セットの販売も行われます(数量限定)。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
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