自衛隊も導入検討「どこからでもミサイル落とすレーダー」いよいよ米軍のテストを終え生産体制へ

迎撃困難な兵器にも対応可能なレーダー。

従来の弱点を克服した防空レーダー

 RTXの事業部であるレイセオンは2025年5月9日、アメリカ陸軍による飛行試験プログラムを完了し、国防総省の主要能力取得に関する「マイルストーンC」の指定を受けて、低層防空ミサイル防衛センサー(LTAMDS)の生産段階へと移行すると発表しました。

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LTAMDSのイメージ(画像:RTX)

 LTAMDSは、トレーラーで牽引するタイプの地上配備型防空システム用レーダーの新型で、飛来する敵のミサイルなどを撃ち落す防空ミサイルシステムとともに展開するものです。

 RTXが「Ghost Eyeシリーズ」と名付けているレーダーファミリーの一つで、従来のレーダーよりも探知距離が大幅に延伸していることはもちろんのこと、最大の特徴として全周360度を全てカバーできることが従来の防空システムとの大きな違いです。

 例えば、従来アメリカ陸軍が運用している防空システム「パトリオット」ミサイルシステムでは、、アンテナが前方向けの1面しかないため、後方をカバーするためには別のレーダーを配置する必要がありました。

 そうした欠点を解消するために、LTAMDSでは、2面の「セカンダリーアレー」を配置しています。これにより、側面や後方から迫り来る航空機や巡航ミサイル、弾道ミサイルなどを捉え、対処することができます。

 レイセオンは、2019年に受注した契約で資金のついた、最初の6基のLTAMDSを米陸軍に最近納入しました。同社は現在、8基のLTAMDSレーダーを追加的に製造しており、世界的な需要に対応するために年間生産数を12基へと増加させています。レイセオンは今年後半に7基目と8基目のレーダーを納入予定であり、2024年8月に契約されたアメリカ陸軍およびポーランド向けのレーダーも現在製造中です。

 このLTAMDSに関しては日本の航空自衛隊でも「パトリオット」用の新型レーダーとしての導入が検討されており、従来の防空システムでは迎撃が困難とされている、マッハ5を超える極超音速で低空を滑空飛行することで敵の探知を避けつつ、高速で攻撃目標に接近する極超音速ミサイルなどの極超音速滑空体(HGV)への対処手段として期待されています。

【画像】展開するとこんな感じ? LTAMDSが設置された様子

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